夢を見るなら君と (ページ1)

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いつか君の幸せを喜べるまで＿MS ページ1

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いつもの公園でいつものブランコに座ってる。Aと大我が。

俺はブランコの囲いに腰掛ける。

それがいつもどおりだからこれまでブランコに座りたいと思ったことはない。

当然のような顔をしてAの横に座る大我にはちょっとイラっとするけど。

グループLINEに日付と時間が送られてきて、コンビニで合流して、それぞれの飲みたいものを買って、公園で過ごす。それが大人になった俺たちのいつも通り。

誰も実家暮らしを抜け出せないのは東京の中でも立地が良すぎるのと、3人で過ごすなんとなくした時間が心地よいからだと思う。

「2人に重大発表！」

「何？」

「私結婚します！」

25歳。大手商社の受付嬢。

結婚も視野に入るよな。

でも、結婚か。

「樹君だっけ」

「そうそう」

「おめでと」

大我はなんの戸惑いも見せずに話を進める。

俺だけおいていかれる。

右手のビールを一気飲みして気合を入れる。

「おめでと！」

「ありがとう〜」

ヤクルトみたいなほろ酔いを片手にブランコをキーキー言わせてニコニコする。

そんな幸せそうな顔しないでほしい。

苦しくなる。

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