ようじょはしることをしった (ページ2)

今日:7 hit、昨日:8 hit、合計:14,566 hit

しんにゅうしゃページ2

no side

眩い光と体に刺さる視線でシシーは目を覚ました。数分ぐらい前からしていた視線は、どうやら上からのようで、シシーは眠り眼を擦りながら、ちらりと悟られないように上を見た。

ベッドの横で毛布を被って三角座りで寝落ちしていたシシーは毛布を持って、ベッドの上に行き、また寝るかのように毛布を被った。

ｶﾀﾝ………ｼｭｯ

小さな音と同時に風を斬る音。シシーはそれに反射して、懐からナイフを取り出すと、気配の先に投げた。

??「…ｯｯ…!!!!」
『だれ。』

抑揚のない平坦な声。見た目とは似つかわしいその声は、まるで初めて会った時のような声を彷彿させる。

仕留める気でいたのだけれど、相手は避けたようで気配がまだする。シシーが毛布からゆっくりと出て、相手の顔を見ようとする。

??「いやぁ〜、危ないやっちゃなぁ〜、幾つ武器持っとるん？てか、どこにしまっとるん？」

見たことあるような顔。シシーは暗殺直前に相手の顔を覚えねば、人の顔なんて分からない。それほどまでに記憶力が弱い。なので、どこで見たのか皆目検討がつかなかった。

男の横にはナイフがミリの差で刺さっており、あと少しでも避けるのが遅かったら、眼球を貫いていただろう。

??「あ、ゾムさん！！！」
??「ちょ、ゾム！なにやってるん！？」
zm「いやぁ〜、ちゃ、ちゃいますやん！？起きてるか確認したくて…！！」

ドアを開けて入ってきたしんぺい神が部屋の侵入者、ゾムを諌める。さすがに昨日1日一緒にいたしんぺい神のことは覚えているようで、『せんせ』と言ってシシーは近づく。