キヨヒラる【キヨヒラ】 ページ3
「なぁ、ラーヒー。キヨヒラしよ」
「はい?」
思わず聞き返してしまった
ここは最俺ハウス
編集をしに行こうとした私は、道中たまたまキヨと会った
そして2人で向かい、編集を終わらせ、休憩をしようとした時だ
正確には飲み物を持ってきた私がキヨの隣に座ってからすぐ
キヨヒラしようとかいう謎の誘い
編集のしすぎで頭のネジ取れたのかな
まずキヨヒラって動詞はない
少なくとも私のボキャブラリーには
え、みんなあるの?
「キヨヒラろー」
「キヨヒラるってどんな動詞だよ」
なんか笑っちゃう
キヨ面白い、なんて言って
「ねぇ、急にどうしたの?キヨヒラるってなに?」
笑いが収まったあと、極力刺激しないように、そう語りかけた
「聞けよラーヒー」
「うん、初めから聞くつもりだから」
刺激しないようにしても、ばっ、とでも効果音がつくくらいに首を横に振ってこちらを見た
変わらない、あのきらきらした目が私を捉える
「俺さ、最俺でなんかあるのかな、とか興味本位で調べてたわけ。そしたらさ、小説とかあってさ。恋愛とかだとだいたいラーヒーと他の誰かのお話なんだよ」
こーヒラ、フジヒラ 、そしてキヨヒラ
主にその3つらしい
でも、キヨの関係でレトヒラがあったりもするらしい
「他にもあるけど、なんかラーヒーが他のやつとイチャコラしてると思うと嫌」
私だって恥ずかしいよそんなの
「で、なんでキヨヒラろうと思ったの?」
話題がそれそうだったので、もう一度聞いてみる
すると、私から目をそらして後頭部の髪をくしゃりと混ぜ合わせたあと、こちらを向いた
「俺とラーヒーの絡みが少ない、から」
キヨの耳、ちょっと赤いのは、気のせいじゃないよね
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作者名:譜乗寺 | 作成日時:2019年7月29日 23時