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｢あのさ、なんで今日俺だったの？」
呼ばれた時から気になっていた。
だって今日は、
｢皇輝くんだめだった？」
｢そうじゃなくて、明日からみんなしばらくももと会えないのに、うっちーとか湧じゃなくてなんでって」
明日から兄組は仕事でニ週間東京を離れる。ももは不参加で、その間ももはこうやって誰かを呼んだりできなくてきっと寂しがるから、今日はももを甘やかしてくれる人と過ごすと思ってた。だから俺に連絡が来た時は驚いた。
自分で言うのも切ないけどきっと俺はももの中で｢上」の方じゃないから。
｢皇輝くんはちゃんと準備してるでしょ？」
｢え？」
｢颯太も湧もしょまもみんな今日は明日の準備でバタバタだよ？皇輝くんくらいしか前もって準備してる人いないもん」
｢あ、そっか」
肩透かしな答え。正直言えば少し、少しだけ期待していた。ももは、俺と会いたかったんだって。
二人して無言になってしまって、時計の音だけがひびく。
｢うそ」
その声は静かな部屋に響いた。
｢え、」
対面に向き直ると腕が首に絡んで顎が肩に乗った。吐息がくすぐったい。
｢皇輝くんは、絶対に連絡くれないから」
｢え、」
｢みんな絶対ももに電話してきてくれるもん。でも皇輝くんはももから言わなきゃいつも来てくれないから、電話だってしてくれないもん。…さみしい。だから今日は皇輝くんといたかったの」
｢…そっか、」
俺は自分が思っているよりももに愛されてるのかもしれない。
ももはきっとほかの人で忙しい、困らせたくなくて遠慮していた。でもそれがももを寂しくさせていた。
今回に関してはそのことが功を奏したわけだけど。
｢もも、顔見せて」
｢、やだ」
｢なんで？」
｢恥ずかしい、」
｢お願い、ね？」
身体を引き離して見えた顔は耳まで赤くて、
｢かわいい」
ぱくりと唇を喰むように重ねた。
｢俺も寂しいから今日はたくさんしていい？」
返事も聞かずにソファーへ押し倒した。
きみのために少しわがままになってみるよ
だから、ちょっとだけ、期待してもいい？
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あんな(プロフ) - 楽しみに読んでいます。 (2023年1月25日 22時) (
レス) id: 2a8575220a (このIDを非表示/違反報告)
あん - いつも楽しみにしてます。これからも頑張ってください!!応援してます!! (2022年6月5日 20時) (レス) @page35 id: 4011f316a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみこ
| 作成日時：2022年1月27日 19時
