お姉さん飼いはじめました (ページ2)

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進路希望は、ページ2

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side 光輝

｢将来はきれいなお姉さんに飼ってもらいます！」

｢はい、書き直し」

担任との二者面談、進路希望に書いた通りに答えたらこの返し。

｢だめ？」

｢ちゃんと考えろ、もうすぐ三年だろ」

｢はーい」

返された進路希望の紙を手に教室を出た。

我ながらぴったりの進路だと思ったのに。
もちろん同級生、年下にだってモテるけど年上にはよりモテる。
犬っぽいていわれるし、甘えさせたいお姉さんと甘え上手な俺は相性抜群。
大きな会社でバリバリ働くお姉さんの帰りを家で待って、お帰りーって言う生活、最高だ。

｢あ、黒ちゃん」

｢オリじゃん、進路指導？」

｢俺もう終わってる。なんて書いたの？」

紙を手渡すとばかじゃないの、て笑い出す。

｢まじで黒ちゃんこれだしたの？やばっ！いつも言ってるけどここにまで書くとか」

｢だって本気っちゃ、本気だもん」

｢ヒモになります！でヒモになる人なんてそうそういないって」

｢俺を養ってくれるお姉さん絶対いるから！！俺そういう星の下に生まれてるから！」

織山はひとしきり笑ったあとじゃあ帰るからと別れた。

｢進路かあ、」

放課後の廊下は静かでその声がやけに響いた。