うちの新人がパパ活してる件 (ページ35)

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side 安元

そろそろAの終電が近づいてきたので、駅までA(男装)を送りにきた。

安元「じゃあ気をつけて帰るんだよ。」

A「今日は本当にありがとうございました。明日からも頑張りますね。
あの、次はいつ会えますか？」

その言い方はカップルがやるやつ！

安元「ん゛ん゛っ。明日は夜あそびだから無理だけど、明後日は仕事終わるのが19:00くらいだから行けると思う。Aは？」

A「明後日私21:00までバイト入れちゃいました…。せっかく安元さんと会えた日なのにもったいない…。」

そう言ったAは今にも泣きそうな顔をしており、本当に俺と会うのを楽しみにしてくれているのではと勘違いしてしまいそうになる。

安元「じゃあさAさえ嫌じゃなければAのバイト先にご飯食べに行ってもいい？」

A「本当ですか！ぜひ来てください！！私楽しみにしていますね！」

なんて眩しい笑顔。

これ以上ここにいたら本当にドアが開きそう。

安元「じゃあ気をつけてね。明日は緊張しないように頑張っておいで。」

A「はい！ありがとうございます！」

Aは少し深めにお辞儀をした。

俺はAが改札に入るのを見送ってから駅を後にした。

しかし今日のあいつはヤバかった。

きっとAのお祝いってことで相当テンションが上がっていたんだろうけど、本当に可愛かった。

いや、きっとこの可愛いは親が子供に向けるようなものなんだろうな。

子供ができたらこんな暖かい気持ちになれるのか。

…

安元「結婚してーなー。」

…

？

今俺は何を口走った…？

自分で自分にゾッとしたので、心の中で外郎売を唱えた。

最後まで唱えて気づいたが、これ声に出さなきゃ意味ないやつだった。