入学式 ページ8
結果から言うと、特急内では特に何も起こらなかった
あえていえば途中で私が乗っていたコンパートメントにあの
『嘆きのマートル』が入ってきたことだ
名前を聞いたときは卒倒しそうになった
つまり、この時代は爺世代なのか...
ワンチャン小さなころのトム・リドル・・・将来のヴォルデモート卿が見れるのか
すっごい気になる
え、美少年だったんでしょう？
見たいすごく遠巻きから
ここ大事遠巻きから
だって下手に関わったらアウトじゃない そんな簡単に前みたいになんて嫌
そう思いながら揺られていると、いつの間にかホグワーツについた
緊張しすぎて、大広間の前までどうやって来たのかもう覚えていない
気づけばもう、前にいた
「あんた、緊張しすぎよ。ならないといけない寮があるわけでもないんでしょう？」
A「そうだけど、そうだけど...。違うのよ、そうじゃないの」
「何よ腹立つわね。何よ」
A「私にとって、ここは聖地なの。そこに足を踏み入れてしまうことへの嬉しさと、戸惑いとでせめぎあっているの。」
「あ、そう。じゃあしょうがないわね。」
理解があってよかった
「では、行きましょうか」
先導していた先生が......ついにその扉を開けた
目の前に広がる講堂
上には空が広がり、星が瞬いている
糸でつるされてもいないキャンドルが広いこの場を明るく照らす
４つの大きなテーブルから新入生の私たちを見守る上級生たち
あぁ…。ここが…。ついに、私は…。
気づけば一人、涙を出していた
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作者名：林檎 | 作成日時：2022年7月20日 15時
