Beginning of love - 登坂広臣 -

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、



A「おもしろかったですね〜！」


臣「期待通り。(笑」






二人並んで座った席。



前に座っていたカップルが映画の途中でキスしだしたのを広臣さんがシートを蹴って邪魔したりして、映画はあっという間に終わってしまった。






臣「映画とか久しぶりに観たわ」


A「普段は何してるんですか？」


臣「バイク乗り回したり、あいつらと馬鹿したり喧嘩したり、それなりに仕事もしてる。Aは？」


A「私は普通です。極々平凡に毎日過ごしてますよ」


臣「楽しい？」


A「それなりに。萩 がいたらわりとなんでも楽しいです」


臣「ああ、あのモデルみたいな子ね」


A「めっちゃスタイルいいですよね」






先ほどまでは緊張して、少しの距離を保って歩いていたのも、いつの間にか手が触れるほどの距離に縮まっていて。



いろんなお店を回って、これ可愛いって覗き込んだ時の顔の近さには異常に心拍数が上がった。






臣「ん、お待たせ」






ちょっと待ってて、と一人店内へ入って行った広臣さんは10分ほどですぐに出てきたものの、買い物したような袋は何も持っていない。






A「なにも買わなかったんですか？」


臣「買ったよ」


A「そ、うですか？」






少し先を歩き出した広臣さんはゆっくりと振り返って。






臣「レイダー、取りに行こっか」


A「はい」


臣「そのまま海行こ、海」


A「好きですね。(笑」

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