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「葵ちゃんて、誠知の彼女?」

「…え?」



二番手の内川選手。誠知くんの憧れ、お師匠さんみたいなひと。先日挨拶させてもらったときも、とても気さくで優しかった。表情だけで、懐の深さを突きつけられるような、そんなひとは久しぶりかもしれない。

そんな内川選手に突然、そんなことを聞かれて動揺してしまって。思わず筆を落としてしまう。



「あ、ごめんごめん。急にそんなこと聞いて」

「いえ、大丈夫です。でもなんで、」

「なんか、誠知に彼女ができたって報告は受けてたんだけど、そのとき聞いた特徴?みたいなのが、よく似てんなーと思って」

「ええ…それで分かるんですか。すごいです」

「あ、認めたな?」

「…あ!………はい、実は。ご報告しなくてすみません」

「全然!気にしないで。てか、葵ちゃん、意外と抜けてる?」

「実は、たまに言われちゃいます」



大きな笑顔と優しい瞳で、会話をしてくれる内川選手。すごいなあ、よく見てるんだろうな。誠知くんの話を聞いただけで、見抜いてしまうなんて。

ふと、内川選手の視線がテーブルに移って。くすり、今度はお父さんが見せるような。見守る表情を見せた。



「それ、」

「え?」

「テーブルの上の絵…誠知の絵。すごいね。俺が言うのもおこがましいけど、上手だし、よく特徴捉えてる」

「わ、うれしいです…!ありがとうございます」

「それと、誠知のことがすきなんだろうなあ、ってその絵見ると伝わるよ」

「え……」

「うん、分かりやすい。笑 だけど、…世界で一番誠知をかっこよく描けるのは、葵ちゃんなんだろうなって思わしてくれる絵だよね」



納得するように頷きながら、内川選手はすらすらと話す。私は照れくさくなってしまって、少しずつ俯いてしまったけれど。

そんな私に気付いて、くすりと笑った内川選手は、本当にお父さんみたいで擽ったくなった。



「…誠知がさあ、」

「はい」

「葵ちゃんのこと、春みたいなひとだって」

「え?」

「要するに誠知にとって、陽だまりみたいな存在なんじゃない?葵ちゃんは」

「……」

「…うん。でも、分かるような気がする」

「内川さん、」

「今度、飯でも行こう。ちゃんと誠知の彼女として、紹介してもらわなきゃ」



ね?、と言う内川選手は、太陽みたいなひとだと思った。きらきらしていて眩しい。誠知くんの尊敬するひとは、たくさんの経験で人を前向きにしてくれるひとだった。

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aoi(プロフ) - みゆうさん» こちらこそです*楽しみにしています。 (2019年3月5日 1時) (レス) id: 1e8b3648c1 (このIDを非表示/違反報告)
みゆう(プロフ) - aoiさん» 見てきただけて嬉しいです!ありがとうございます! (2019年3月4日 22時) (レス) id: faf8ae436c (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - みゆうさん» とてもありがたいお言葉ありがとうございます…!意識している部分でもあったので、嬉しいです*そして実は私、みゆうさんのおはなし拝見させてもらってます。私こそ更新楽しみにしています* (2019年3月1日 0時) (レス) id: ddb827d49e (このIDを非表示/違反報告)
みゆう(プロフ) - aoiさんの書く小説、主人公の見ている景色や生活の雰囲気だったり、想像力が膨らんで、心がほっこりする言葉の使い方が凄く好きです。更新楽しみにしています! (2019年3月1日 0時) (レス) id: faf8ae436c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aoi | 作成日時:2019年2月28日 23時

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