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そうそう。この空気、この景色だ。
紫耀「着いたよ」
『ありがとう』
平野家の斜め前がわたしの実家。
紫耀と別れて、キーケースから久しぶりの鍵を取り出す。
『ただいまー…』
誰もいないのは分かってるのに、やっぱり声に出して言いたい言葉。
「おかえりなさーい」
え？なんで？どうして？思わず声のするリビングへ走って行く。
『ママ！なんで？！』
呆然と立ち尽くすわたしと、「あらっ」なんて言いながらキッチンで料理してるママ。
「紫耀からAがこっち帰ってくるって連絡あったもんで、ママも帰って来てまったよ〜」
あいつ…！なんて気の利くヤツなんだよ…！
紫耀「ただいまー！」
「紫耀もおかえり〜。えー！またかっこよくなっとるんやないのー？そうそう、お昼ご飯紫耀の分もあるよ、食べて行きやあ」
息子かのようにナチュラルに接するママ。
『あっ鍵開けっぱなしだった』
紫耀「ちゃんと閉めてきたで。てか、いつまでそこ立っとるん。ほら」
自分の家かのように、ナチュラルに隣の椅子を勧めてくる紫耀。
名古屋に住んでた頃は、当たり前に繰り広げられていた光景が懐かしい。
わたしが生まれたときから、一つ上の紫耀とずっと一緒に、同じ環境で育ってきた。
わたしのママに褒められて怒られて、紫耀のママにも褒められて怒られて。良くも悪くも全部が2倍。
お互いの家族も自分の家族のように思ってるのは、わたしも紫耀も同じ。
勧められた椅子に座って作ってもらったお昼ご飯を食べながら3人で近況報告と思い出話に浸る。
紫耀「くぅちゃんはママに見てもらうことになったわ」
『紫耀、鳥アレルギーなんやって』
普段は標準語だけど名古屋弁に囲まれると、わたしも自然と名古屋弁に戻ってしまう。
紫耀「ほんとそれ。聞いてよー。俺、ノリノリでインコ飼っとったのに、なーんか体調子悪くなるなーって思って検査行ったら鳥アレルギーやった！」
紫耀の話に爆笑しながら、「大変やったね」なんてツッコミを入れるママ。
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aaaccc(プロフ) - みるるさん» ありがとうございます！励みになります！ (2017年10月17日 1時) (
レス) id: d2a3a7e36e (このIDを非表示/違反報告)
みるる - おもしろいです！更新頑張ってください！ (2017年10月16日 21時) (レス) id: e383b25bb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aaaccc | 作成日時：2017年8月11日 3時
