寂しい顔 ページ11
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『やっぱり、初恋は叶わないんだね』
泣いた後は、どうにも気まずくて、恥ずかしくて。
なんとか無理やり笑って早く帰ろうとする。
と、腕がぐいっと引っ張られた。
『えっ』
バランスを崩して、賢二郎の方に倒れ込んだ。
優しく支えられる手。
な、なんだろう……。
なんとなく目を合わせられなくて、視線を逸らす。
賢二郎は私とは反対の方を向きながら話す。
白「初恋が叶わないとか、迷信だろ」
そうかなぁ……
でも叶わないよ、きっと。
『……賢二郎になにがわかるの』
そう言おうとしてやめた。
普段あんなに怒ってる賢二郎が、寂しい顔をしてたから。
心がきゅうっと痛む。
なんで、賢二郎がそんな顔するの……?
『け、んじろ……?』
二人だけの空間。
早くなる心臓。
熱くなる顔。
肩と肩が触れ合うだけで、ビクッと身体が跳ねる。
白「――俺じゃ、ダメなのか」
その一言は、私の頬を赤くするのに十分だった。
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ヲタク - とても好きな作品です!更新待ってます(*´꒳`*) (2023年1月22日 12時) (レス) @page14 id: 75ab3ed7fd (このIDを非表示/違反報告)
🎵田中かりん🎵 - めっちゃ好き。これからもがんばってください (2023年1月11日 18時) (レス) @page12 id: e637488948 (このIDを非表示/違反報告)
ひーな(プロフ) - 白布かわいい……!!軽く頭打ちそう…!(?)頑張ってください! (2023年1月9日 14時) (レス) id: e6a88033a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨のち片想い | 作成日時:2023年1月1日 0時