好きなあの子の攻略方法。【孤爪研磨】

▶ステージ16 ページ22

季節は夏。

ここ最近は毎日暑くて、真夏日が続いている。

制服は夏服になって、こっちもいいなぁって思う。


教室に入っていつも通り支度をしていると、研磨が登校してきた。

朝練が終わったところかな。

研磨は席に着くなり机に突っ伏す。


『おはよ！』

「はよ……」

『今日も暑いね』

「もうへとへと……」


研磨は力なく答えた。

暑さに弱いんだね……。


『あ、でも今日からプールだよ』

「えっ……」



さらにげっそりした顔をする研磨。

研磨には悪いけど、ちょっとおもしろくて笑っちゃう。


「笑わないでよ……」

『ふふっ、ごめんね』

「高校生にもなってプールって……」

『でもプール楽しいよ！』

「……」

『？』



「Aって、精神年齢が幼いよね」

『え!?』


じーっと見つめる研磨にどうしたのか尋ねたら、精神年齢が幼いって……！


『お、幼くないよ！プール楽しいでしょ？』

「でもそういうとこも好きだよ」

『えっ』



思わず顔が赤くなる。

心臓がどきどきして、身体中が熱くなったのは、きっと暑さのせい。

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