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僕たちはレトロな樺色で統一された駄菓子屋に訪れた。
どこかノスタルジックな雰囲気のお店は、僕たちには見たことのない昔の風景が広がっている。
厚紙で書かれた品名と値段。夏の予感を知らせる風鈴と、桶に入った冷たい水と氷、そしてラムネ。
いつの間にかゼロは僕たちから姿を消していた。きっと優等生らしく帰宅したんだろうな。
「あら、いらっしゃい。こんにちは。」
「こ、こんにちは!」
ゆっくりと腰を曲げて奥から顔を覗かせたのは、優しそうなおばあちゃん。
おばあちゃんは僕たちを見るやいなや、“おやまぁ”なんて口元を手で覆った。
「おばあちゃん、アイス買ってもいいですか!」
「ええ、ええ、もちろん。ふふ、微笑ましいわねえ。」
Aちゃんはアイスボックスを開いては、そこから溢れた冷たい風ににやけていた。僕もその風を浴びては生き返るような感覚を味わう。
「Aちゃん、決まった?」
「わ〜悩むー!みかんシャーベットにしようか、ソーダバーにしようか…。」
真剣に悩む彼女も愛くるしい。ずっと見ていたいけど、おばあちゃんにも迷惑がかかるから、と一つ提案をした。
「僕がどっちか食べるから、一口食べたら?」
「もう天才だよ!!」
彼女は僕の提案を受け入れ、おばあちゃんとやり取りをしたあと、地元の公園に向かった。
アイスが溶けないように、競うにようにして走って。
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著者 - sim__39さん» 彼らしい可愛さが伝わって嬉しい限りです! ありがとうございます!頑張ります^^* (2022年5月28日 22時) (レス) id: 4dc1f8e7ed (このIDを非表示/違反報告)
sim__39(プロフ) - ひろくんの可愛さにやられてます、、更新楽しみにしてます! (2022年5月28日 1時) (レス) @page16 id: cc6cd8f438 (このIDを非表示/違反報告)
著者 - しろつめさん» 中々彼をメインとした作品見受けませんよね…!こうなったら私が書くぞ!の気持ちで書きました笑 お褒めの言葉嬉しいです!ありがとうございます! (2022年5月26日 1時) (レス) id: 83938aefdb (このIDを非表示/違反報告)
しろつめ - ひろみつ!!!景光だ!!!やった!!!景光好きなので書いてるひとが居て嬉しいです!!ありがたやありがたや……。 雰囲気すごくかわいいし、面白いし文章も読みやすくて好きです、応援してます! (2022年5月25日 23時) (レス) id: a47367aeb2 (このIDを非表示/違反報告)
著者 - れみちゅみさん» コメント嬉しいです。嬉しくて声が出ました(笑) 励みになります!ありがとうございます! (2022年5月24日 0時) (レス) id: b347955cc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:著者 | 作成日時:2022年5月23日 3時