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昼間よりも雨の勢いは一層強まっており、彼方此方で水溜まりができている。
下駄箱でAちゃんを待っていれば、集合時間に遅れてとたとたと駆け寄ってきた。
「ホームルーム長引いちゃって…ごめんね？」
「ううん、大丈夫。じゃあとっとと僕の家に向かお。」
すでに浮かれた気分で軽い足を運べば、彼女も横にくっつくよう歩く。
少し歩いただけで足先側の靴下は雨で滲み始め、肩も酷く濡れてきた。
横目で彼女を見遣れば、同様に肩は少し肌色が透けていて、前髪からはぽたぽたと雫を垂らしている。
こんな姿を見て“色っぽいな”ってつい見つめてしまうのだから、案外僕はむっつりなのかもしれない。……少し、冷静になろう。
雨の勢いは収まらないまま、僕が住んでいる至って普通のアパートに着いた。
「今日、おばさんは夜遅くに帰ってくるみたいなんだ。今は気にせず上がって。」
同居させていただいている親戚のおばさんは、夜更けまで仕事があるようで、今はまだ帰ってこないことを伝える。
僕は靴下を脱いで廊下を進むも、彼女は挨拶だけをして玄関に立ち尽くしていた。
「どうしたの？」
「び、びしょ濡れだから…一回家帰った方がいいかな？」
彼女は見事にワイシャツをぐっしょりと濡らしており、申し訳なさそうに引き攣った苦笑いを見せている。
「……っあ、 タオル持ってくるね。」
彼女の艶っぽい姿に思わず目を奪われてしまった。
これ以上何かを考える前にタオルを取りに行けば、念の為にシャツを1枚手にする。
「あ、あのさ、僕ので良ければ服も貸そうか？…そのままだと、風邪引くし…。」
疚しい気持ちを隠し切れずに差し出せば、そんな思いも気付くことなく“ヒロくんありがとう”なんて無垢な笑顔を見せた。
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著者 - sim__39さん» 彼らしい可愛さが伝わって嬉しい限りです！ ありがとうございます！頑張ります^^* (2022年5月28日 22時) (
レス) id: 4dc1f8e7ed (このIDを非表示/違反報告)
sim__39(プロフ) - ひろくんの可愛さにやられてます、、更新楽しみにしてます！ (2022年5月28日 1時) (レス) @page16 id: cc6cd8f438 (このIDを非表示/違反報告)
著者 - しろつめさん» 中々彼をメインとした作品見受けませんよね…！こうなったら私が書くぞ！の気持ちで書きました笑 お褒めの言葉嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年5月26日 1時) (レス) id: 83938aefdb (このIDを非表示/違反報告)
しろつめ - ひろみつ！！！景光だ！！！やった！！！景光好きなので書いてるひとが居て嬉しいです！！ありがたやありがたや……。 雰囲気すごくかわいいし、面白いし文章も読みやすくて好きです、応援してます！ (2022年5月25日 23時) (レス) id: a47367aeb2 (このIDを非表示/違反報告)
著者 - れみちゅみさん» コメント嬉しいです。嬉しくて声が出ました(笑) 励みになります！ありがとうございます！ (2022年5月24日 0時) (レス) id: b347955cc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：著者 | 作成日時：2022年5月23日 3時
