恋の炎色反応〈QK〉

Primula __ 春の風 __ ２ ページ25

そこから私はただただ必死に頑張った。

須貝先輩は数年ぶりに出た2年からの会長らしい。

もちろん勉強もできて、部活もバリバリ。

私は須貝先輩に近づくためにまず勉強を必死に頑張った。

もちろん可愛くなる努力だっていっぱいして、

そして生徒会書記に立候補、1年ながら見事当選！

頑張って、頑張って、ついに1年後の春、


「須貝先輩！ずっと前から好きでした！」

「ごめんな、俺今は受験勉強ばっかで、そういうのは考えられないんだ、」


あっさり散りました。

もう、！

悔しいよ、、

でも諦めないんだから！

そこからさらに頑張って、なななんと、次のテストでは学年2位！

メイクだっていっぱい勉強したし、須貝先輩とももっと仲良くなって、


「先輩！ずっと好きです！」

「うん、ごめんな。でもありがと。」


またまたあっさり散って、

告白を始めて1年、次がラストチャンス。

そう、必死に頑張った高校生活は入学式の日には想像もできなかったほどにあっという間で、なんと2年の月日が流れ、先輩の卒業式だった。

窓から見えた遠くの桜は、まだ春の風に蕾を揺らしている。




「須貝先輩！」


俺、犬でも飼ってたっけ？

そんなふうに錯覚するほど俺に尻尾を振ってついてくる後輩ができた。

その子は本当に頑張り屋で、どんどん可愛くなって、だから告白された時には意味がわからなかった。

なんでそんなに頑張ってるのに俺なんかが好きなのか、

どうして好いてもらっているのかが全く。

初めて告白してくれたときから断る理由は受験勉強だったけど、最近は俺なんかがって思考になって、あ、好きなんだって自然に思った。

だけど、俺は受験生だし。

第一俺が目指すのは東京だ。

そんな中途半端に付き合って、遠距離で自然消滅なんてことしたくなくって。

なんて自分がAちゃんに釣り合わないってことを認めず、いろんな理由をつけて逃げてきたのも今日ここまで。

今日は卒業式だから。

俺は無事大学も決まり、あとこの学校に残したのは無視し続けた俺の気持ち。


「よしっ、」


そう呟くと春の風が吹き込んで、卒業証書を靡かせた。





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