ナナイロノオト

いとこのお兄ちゃん ページ14

＊



テストも無事に終わり、
少しずつ歯が痛くなってきて…



歯医者行かんとあかん…よな…、




｢ とも、歯痛いの？ ｣


智洋 ｢ ？！

…おったん…？ ｣



｢ 通ったら電気ついとったから。 ｣


智洋 ｢ 詰めてたん取れてもーて、 ｣



｢ あらら…照史くんに頼み？ ｣


智洋 ｢ うん、聞いてみる ｣



｢ 痛かったら薬飲む？ ｣


智洋 ｢ ううん、そんなんちゃうから。 ｣



｢ それなら良かった。
テストも終わったとこやしゆっくり休みなよ？ ｣


智洋 ｢ うん。ありがとー ｣



親にはそう言って。


やっぱり歯医者に行った方がええと思って…
照史くんに連絡することにした。



照史くんは従兄弟のお兄ちゃんで…
お仕事は歯医者さん。



昔から良くしてもらってて、
めっちゃ器用で優しくて。


大好きなんもあるし、憧れている。



だから、

お餅で取れたん言うんも恥ずかしくて。


言うまでの間、少し期間を空けた。




次の日。


照史 ｢ もしもし、とも？ ｣


智洋 ｢ あ、照史くん。 ｣



照史 ｢ 昨日のメッセージ見たで〜

詰めてたん取れてんなぁ。
痛くない？大丈夫か？ ｣


智洋 ｢ うん。
不便なのと…少し痛い、かな… ｣



照史 ｢ あーほんまか。

どうしよ、
今日の最終やったらいけんで？

あと、明日も1日中ええよ〜。 ｣


智洋 ｢ 明日がいいけど…休みやのにいいの？ ｣



照史 ｢ 全然ええよ〜。

誰かおってバタバタするより、
ともとゆっくり出来る方が嬉しいし ｣


智洋 ｢ じゃあ明日がいい… ｣



照史 ｢ 了解！
午前中迎えに行ってええ？ ｣


智洋 ｢ うん、起きとく ｣


照史 ｢ おっけ〜。 ｣



そうして明日に決まった。


照史くんは全然怖くないけど、
やっぱり歯医者って少しドキドキする。




照史 ｢ おはよう ｣


智洋 ｢ おはよう ｣



｢ 照史くんごめんねぇ、よろしく ｣


照史 ｢ いーえ。
ともやったらいつでも〜笑 ｣



なんか知らんけど、
見送られて車に乗り込む。



照史 ｢ 今は痛くない？ ｣


智洋 ｢ うん ｣



照史 ｢ 良かったよかった。

てか、ともさ、
なんかまた大人っぽくなった？ ｣


智洋 ｢ そんなことないよ？笑 ｣


照史 ｢ 高校生なって
ほんまに大人っぽくなったと思うけどなぁー ｣




なんて、痛いか聞かれた以外は、
別になんてことない普通の話をしながら向かう。


痛いって言うとったら、
すぐに痛み止めとかくれたんやと思う。



いつでも優しいお兄ちゃん。




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