#007 ページ41
＊
他の人の名前が出てきたのは…
その後だったけどね。
必ず 「 潤くん 」の名前は入っていて。
「 夢じゃないよね？ 」
和自身がそう言ってしまうぐらい
楽しそうにしていた。
大学に 潤くん は居なかったけれど
いつも心の支えだったね。
潤 「 すいません… 」
智 「 いいのいいの。大丈夫？ 」
潤 「 あ、はい… 」
智 「 まぁみてみよっか。
ごめんね、和じゃなくて。 」
潤 「 いやいや、
別に他の日程でも良かったんですけど…
「「 潤くんストイックだから 」」
潤 「 って…え？ 」
智 「 和が言ってたよ…笑
潤くんストイックで、
まず痛いって感じた時点で、
仕事し過ぎで自分の体調に鈍いからって。 」
潤 「 なんか和に見透かされてんな… 」
智 「 んふふ…
どこが痛いのかな。 」
潤 「 右上が痛いと思うんですけど… 」
智 「 右上ね。
とりあえずみてみようね。 」
潤 「 はい、お願いします… 」
俺の目の前には 潤くん 。
和は学会で不在。
「 潤くんから電話かかってきて…
別に治療とかじゃなくても、
とりあえず、みてあげて欲しい。
もうすぐ半年の検診なんで…
診る予定ではあったんだけど遅かったかな…。
診て薬だけでもいいから、お願いしますっ… 」
と、
必死に伝えてきた。
それだけ大切な人で…
それにね。
そんな大切な人、
任せてくれることに嬉しかったよ。
潤くんはCRの横から虫歯が進行してた。
レントゲンも撮ったけど、まだ大丈夫そう。
そのことを伝え、治療か薬かというと、
薬を選んだ潤くんだけど…
「 迷惑なんで 」
という言葉が引っかかって止める。
「 迷惑じゃないよ 」
「 痛いの取り除いちゃおう 」
そう声をかける。
潤 「 こんな時間に
迷惑じゃないことなんてないですよ… 」
智 「 潤くんの気持ちで決めよう。
別に和もいないし、強制ではなくて。
でも…痛いのが不安で他のことに
集中出来ないなら今治してもいいし。
…やっぱり心配でしょ？ 」
そう話せばね…
「 お願いします 」
と…
よくよく話を聞けば、
明日は大切なプレゼンテーションがあるらしい。
それこそ、しっかり治して
不安がないようにしてあげなきゃね。
あと、
「 迷惑とかで断られたら、
俺も和に顔向け出来ないからさ？笑 」
そういうと、
「 親子ですね… 」
と潤くんは微笑んだ。
＊
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作者名：みぃたん | 作成日時：2020年2月5日 21時
