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＊
潤 side
和が予想していた通りの痛い治療。
細い針を入れられた瞬間に、
とっても痛そうにしていた和。
空港から直接ここに来て治療した時の治療が
すごく痛かったことを思い出した。
和もあの時の治療と同じだと分かって…
俺もしたことがあるから和が嫌がる理由もわかった。
俺だってもう、あれはやりたくない…
頑張れってたくさんの声をかける。
本当に辛いのを知ってるから…
でも、その後は痛みがなくなって
解放されてから安心したのも知ってるから。
これを乗り越えたら、
また和が笑えることがわかったから。
俺は何もすることは出来ないけど、
声を掛けることなら…応援ならできると思って。
痛みが次第に落ち着いてきたのか、
和は次第に落ち着いてきた。
握ってた手の力も弱くなる。
しっかり握られてはいるけどね。
智 「 んふふ…
おしまいだけど寝ちゃった…ね。 」
ふふっと笑う和の親父さんは、
とっても笑顔が素敵な人だ。
智 「 ごめんね、付き合ってもらったのに 」
潤 「 いやいや、
俺もこれが痛いの知ってるんで… 」
智 「 そっか…ありがとうね。
和はさ、潤くん潤くんって…
親の俺が嫉妬するぐらいに潤くん一筋なんだよ。 」
潤 「 そうなんですか…？ 」
智 「 そうだよ。
前のところで色々あったから…
気持ちを閉じ込めちゃう子で。
でも潤くんのおかげで初めて友達もできて、
それからは毎日、楽しそうにしてたなぁ… 」
潤 「 そうなんですね…
でも、和は真っ直ぐでほんと良い奴ですよね。 」
智 「 んふふ…潤くんみたいに
真っ直ぐな人になりたいって言ってたから。
きっと潤くんに言われたら嬉しがるだろうなぁ 」
潤 「 家ではそんなこと言ってるんですね…笑 」
智 「 素直じゃないから
直接は言えないんだろうねぇ…笑
でも、歯医者が苦手なこと。
潤くんに伝えてるなら…
本当に心開いてる証拠だねぇ。 」
潤 「 それは嬉しいです。
1回だけ、
和に歯医者で無理するなって怒られて…
それからは結構言ってくれるんですよ、色々。
潤くんだから言っちゃった。っていうんですけど、もっと皆に伝えてもいいのになって。
難しいんですかね、昔のことも考えると… 」
＊
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作者名：みぃたん | 作成日時：2020年2月5日 21時
