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＊
和也 side
「 ぐすっ…潤くんずるい… 」
1人になった診察室に響く声。
元に戻るのさえ、
今までは難しかったのに…
それ以上の関係になれるよ
って言って笑ってくれた。
俺の話を聞いて嬉しいって…
なんで…
血も繋がってないのに…
そんなに大切にしてくれるの…
潤くんはほかの人にも
イケメンだしこう言ってるかもしれない。
でも…
それでも…
……嬉しいな。
俺、初めて他人に…
ちゃんと気持ち言えたかもな…。
いつもは胸の中に閉まったままだった。
潤くんだから…
気持ちが膨れ上がって
思わず言っちゃったんだけど…
怒らなかったな…
優しいな…
やっぱり潤くんは潤くんだった。
翌日すぐに、連絡が来た。
木曜日で休診日だよな…
無理なら大丈夫！
どうしても来週はこの日しか無理だけど、
再来週なら普通に空けれるから！
ってきてたんだけど…
潤くんだもん、
休みなんてないよ。
俺は大丈夫と返信した。
約一週間後か…
待ち遠しいような…不安なような…
そんな不安もよそに、
「 和に会えると思ったら嬉しくて、
早めに着いちゃった！ 」
と…
ピコンと予定の30分前に通知が来て焦る。
和也 「 歯医者に来るのに
嬉しいって感情なんですか… 」
潤 「 元気そうじゃん和！
いつもより頭ボサボサだけど…笑 」
和也 「 30分前に来るなんて思ってもみなかったですからね… 」
でも、早い方が…
嫌じゃないんだ…と嬉しかった。
ちゃんと来てくれた…と安心した。
潤 「 え？ 今なんて… 」
和也 「 え、時間あるし、
ついでに他の歯も治せますねって 」
潤 「 まじかよ…苦笑 」
和也 「 ふふ、もしかして怖いです？ 」
潤 「 あ、いや、上等。
やってやるよー 」
和也 「 相変わらず負けず嫌いですねぇ… 」
潤 「 あ、でた、和の口癖。 」
和也 「 テストのたんびに
突っかかってくるからじゃないですか…笑 」
潤 「 ははっ、懐かしいな〜 」
診察室なのに…
空気は穏やかだった。
＊
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作者名：みぃたん | 作成日時：2020年2月5日 21時
