#12 ページ12
＊
潤 side
痛みが消えた…
翌日、腫れるかと思えば、
全然腫れなかったし。
和は丁寧に注意事項も送ってくれたし。
翔 「 父さん、どっか行くの？
休みじゃなかった？ 」
潤 「 あ、うん、歯医者。
昨日親知らず抜いてさ 」
翔 「 抜いたの？
だから今日そんなご飯なんだ 」
潤 「 そうそう。 」
翔 「 てか、この辺あんな時間に空いてる歯医者ないしって言ってたじゃん。 」
潤 「 いや、痛過ぎて。
まぁ原因親知らずだったんだけど…
翔のとこの先生に頼んじゃった 」
翔 「 和先生のこと？ 」
潤 「 そうそう。
父さんの高校時代の友達なんだよ 」
翔 「 へぇ…
良かったね、和先生腕いいし 」
潤 「 うん。翔のこともお礼言っとく 」
翔 「 また行くーって言っといて 」
潤 「 わかった。 」
そんな会話を交わす。
ご飯があまり進まなくて翔に心配されてて…
でも、父さん休みの時は歯医者も休みだもんな…なんていう話もしてた。
安心したような顔をした翔は、
和先生が友達ならもっと早く頼んだらよかったのに！
と…
ワケありシングルファーザーの俺は、
翔に心配かけるわけにはいかないんだ。
ただでさえ、
海外出張とかで心配かけてんだから。
翔 「 ご馳走様。部活いってくるー 」
潤 「 何かあったらre… 翔 「 連絡する 」
潤 「 ん、行ってらっしゃい 」
翔 「 いってきまーす 」
高校に入り、
部活も行ってる翔は土日も忙しい。
祝日は休みって言ってたなぁ…
久しぶりにどこか…
あれ、高校生って何してたっけな…
和也 「 いらっしゃい。どうです？ 」
潤 「 お陰様で痛みもないし、快適 」
和也 「 上顎ですしね。
じゃあ消毒して、
今日は全体みときますよ。 」
潤 「 あ、うん。 」
そうだそうだ、
今日は全体見るって言ってたなぁ。
あんま痛くないし…
自分で見た限り、虫歯はあっても、
そんな酷そうなところはなかった。
あんま上の歯はみれてないけど、
下の歯は本当にとくにはなんにも。
和也 「 うん、大丈夫そうですね。
じゃあ消毒だけしときますね。 」
本当に処置はすぐ終わる。
和也 「 さてと…
じゃあ少し全体みますね。
気になります？
あとでちゃんと説明しますから。 」
そういった和は、
ミラーだけでなく機械も手に取った。
「 少し沁みたりしますよ〜 」
と。
ま、少しなら大丈夫。
この時の俺は完全に油断していた。
＊
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作者名：みぃたん | 作成日時：2020年2月5日 21時
