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眼鏡をかけなおして、また二人とも作業に戻る。
頭がループする。
さっきの煙の所為だろうか、息がしずらい。
頭痛も、酷くなる一方だ。
失敗作を火からおろして、調理台に手をつく。
息を整えようとすればするほど、肩が上がってしまうほどになってしまう。
完全に、過呼吸になってしまった。
尾花は、料理に夢中になっている。
肺を抑えるようにして、客席に置いた鞄まで行く。
酸素があるはず…
鞄を漁り、酸素を口元にあてる。
ボタンを押して、ゆっくり息を吸ったり吐いたりする。
だけど、あまり酸素は残っておらず、あっというまに酸素がなくなってしまった。
「あ…」
上手く力が入らない手から酸素が滑り落ち、床にぶつかる。
カーンと、乾いた音が店に響いた。
音に驚いた尾花が、音が鳴った方に顔を向ける。
息苦しそうにする祥平にようやく気付き、あわてて火を止めてから祥平に駆け寄った。
背中を擦り、祥平が真似しやすいように、尾花も深呼吸する。
「すー、はー」
祥平をお姫様抱っこして、客席のソファーに寝かせる。
だいぶ息は整ったらしい。
熱もある様だ。
冷えピタなんてない。
濡らしたタオルをおでこに置いて、尾花はおろおろする。
「、水……スポドリ…」
祥平の呟きにハッとして、尾花は慌ててコンビニに行く準備を始める。
「りんごゼリーも食べたいです……」
尾花がわかったかわからなかったのかは知らないが、尾花はコンビニへ向かった。
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柊 - 待ってます (2020年3月14日 23時) (レス) id: 4dd29c1c3e (このIDを非表示/違反報告)
にな - 更新待ってます!^_^ (2020年3月13日 0時) (レス) id: 4dd29c1c3e (このIDを非表示/違反報告)
ひらがなみすず(プロフ) - hirocddgsさん» 了解しました! (2020年3月6日 10時) (レス) id: c3925e2dd7 (このIDを非表示/違反報告)
hirocddgs(プロフ) - リクエストいいですか?柿谷が祥平のことが実はすきすぎてストーカーぽくなってしまって京野たちが助ける感じのが読みたいです。よければ書いてほしいです。 (2020年3月5日 22時) (レス) id: 9d0729a75d (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ありがとうございます (2020年2月25日 22時) (レス) id: b9cd9183e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みすず | 作成日時:2019年12月17日 6時