思い出の場所 (ページ8)

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「で、知ってるの？」

『いや…ついこの前知り合ったばっかで、蘭の事については何も知らない』

「そっか〜。じゃあ、俺の事も話しとくか」

『こういう機会じゃないと、話す機会も無いし…』

蘭の事を知らないと言えば、飄々と今までの事や家族の事を話してくれた。

一つ下に弟さんがいて、名前は竜胆さんというらしい
竜胆さんも同じ学校に通っているとの事

その弟さんと一つのデザインの刺青を半身ずつ入れてい…る……？

『待って』

「なに？竜胆が気になんの？」

『違うそうじゃない…刺青入れてるとか……もう完全にヤバいやつじゃん』

「ヤクザとかじゃねぇけど、喧嘩はよくしてるし、少年院も入ってた。ついでに言えば、六本木は俺と竜胆が仕切ってる。」

『そんな2人がなんでこの学校に？』

「知るかよ。親がここに行けっつーから、その通りにしただけ。そのあと、親はどっか行っちまって竜胆と2人で生活してる。」

高校進学と共に親がいなくなるなんて…そんな事あり得るの？

やっぱ、私と同じように親の権力とか……
でも、そんな踏み込んだ話は流石に聞けない…

それにしても、蘭はこの学校にいてものんびりしてるというか

窮屈に感じてる私と違って、のんびり過ごしてるような気がする
多分、蘭の雰囲気がそんな感じだけなのかもしれないけど…

「なに暗い顔してんの？」

『え、そんな顔してた…？』

「もしかして、俺のこと知って怖くなったとか〜？」

『それは全く思ってない』

「それはそれで傷付くな〜」

『それよりもさ、弟さんと自由に過ごしてきたのに、こんな窮屈な学校にいても、蘭はのんびり過ごしてる感じがして…』

「まぁ、気が向いた時くらいにしか来ねぇからな〜」

蘭の事は詳しく聞けたけど

それでも謎が多い

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