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突然現れた灰谷蘭という人物
綺麗な顔立ちしてたなぁ
でも、見間違いじゃなかったら、多分ヤバい人な気がする
腕にタトゥー入ってたんだけど…
しかも、去り際に【Aチャン】って…
絶対女慣れしてるな…
『さてと……帰りたくないけど、帰るかー』
中身が殆ど入ってないカバンを持って、昇降口へ向かおうとしたら、下から黄色い声が聞こえた
『は？蘭？？』
運が良い事に昇降口が見えるから上から覗いたら、さっきまで横にいた蘭が大勢の女子に囲まれていた
やっぱり、女子が言ってた蘭くんって、蘭の事だったんだ
たまにしか来ないって言ってた割には、凄い人気者じゃん
いや…モテるのか…
まぁ、あんだけ綺麗な顔立ちでスタイル良い高身長なら、モテるわなぁ
蘭が校門へ進めば、女子も蘭について行く様に移動する
あんな変な奴のどこに惚れるんだか…
『今度会ったら、今日の事言ってみよ』
いつもと違って、今日はなんだか気分良く帰れる気がするな
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「お帰りなさいませ、A様」
『ん、ただいま』
「お母様からコチラをお預かりしております。」
『ありがとう』
従者から手渡された手紙を受け取り、真っ直ぐに自分の部屋へ向かう。
蘭の言う通り、私はどっかのお嬢様だ
でも、そんなのどうでも良かった
夢見てた高校生活とは程遠い高校生活を送ってる
キラキラした高校生活を送りたかった
学校から帰れば、毎回手紙を渡される
父も母も歴史ある会社を守るため、会う事はほとんど無い
だから、こうして手紙でのやり取りになる
いつからこんな生活になってしまったんだろう
私はいつから変わってしまったんだろう
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作者名：時雨 | 作成日時：2022年9月16日 5時
