思い出の場所 (ページ17)

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使われていない教室に3人

竜胆さんからも自己紹介してくれて、仲良く雑談してたらチャイムが鳴った

蘭「竜胆、お前今日このあと暇？」

竜「今日は暇だけど。なんで？」

蘭「Aちゃんとゲーセン行くんだけど、来るかなって」

『ちょっと羽を伸ばしたいなーと』

竜「なるほどね。俺も一緒に行くわ」

蘭「じゃ、3人で行こーぜ」

『やった！ありがとう！ちょっと教室行って荷物取ってくるけど、その後ってここに来れば良い？』

蘭「や、俺らも一緒に行くわ」

そうと決まれば、空き教室から出て自分のクラスへ向かえば、帰ろうと教室から出てくる人とすれ違う

【ねぇ見て！蘭くん！！え、しかも竜胆くんも一緒じゃん！！】

蘭と竜胆さんの姿を見つけた女子が次から次へと近付いてくる

やっぱ、あの教室で待っててもらえば良かったかも…

【ちょっと邪魔！！】

全然知らない人に邪魔扱いされて、突き飛ばされる

「いてて…なんで、巻き込まれなきゃならないの…」

後ろでは、多くの女子が2人に近付いて、キャーキャーと声をかけている

「おい」

その一言で黄色い声が一瞬で止んだ

え…今の声って……蘭？

【蘭くん！私に気付いてくれて嬉しい！！】

声を上げたのは、さっき私を突き飛ばした奴

いや…どう考えても、あの声色は怒ってると思うんだけど…
てか、めでたい頭してんなぁ

「誰もテメェにゃ興味ねぇんだよ。つか、お前。アイツの事突き飛ばしたろ？」

【突き飛ばすなんてっ…！そんな事してない！】

「じゃあ、なんで床に座り込んでんだ？お前、Aちゃんの肩掴んで思いっ切り引いたの見てっからな？」

【ッ！】

蘭の冷ややかな視線に耐えきれなかったのか、その子は何も言わずに足早に去って行った

「Aさん、大丈夫？」

『竜胆さん…ありがとう、大丈夫だよ。』

「ん、なら良かった。」

『あ、待って』

竜胆さんが差し出してくれた手を取って立とうとするも、脚に力が入らない

さっきの蘭の迫力に腰…抜かしたかも……

「Aちゃん、もしかして…」

『腰抜けて立てないや』

「そんな俺怖くねぇのに〜？」

一瞬の出来事だったけど、なんか蘭のギャップに惹かれたかも

周りは誰もいなくて、その場に3人

おかしくて、つい笑ってしまった

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