＊４７０＊ ページ18
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“僕と一緒に、ロンドンへ来てくれませんか…？”
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頭の中が真っ白になって
田崎さんの口から紡ぎ出された言葉を、上手く呑み込めない。
優雅な雰囲気の、店内の賑やかさが遠ざかって
キラキラと光と放つ、差し出された指輪を呆然と見つめた。
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一緒に、ロンドンって…
だって、…私には、智が＿＿＿＿＿
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田「……一緒に来てほしい。そう思ったのは、」
「……」
田「…Aさんにとっても、いい機会だと思ったからです」
「……いい、機会…、？」
田「…ずっと
…Aさんはきっと、否応なしに彼を思い出してしまう」
「……」
田「…彼に愛されたすべてを忘れたくない。
Aさんは僕に、そう仰いました。でも、」
「……」
田「…もしそうなら、
…あなたはどうして、そんなに哀しい目をしているのですか…？」
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哀しい目＿＿＿＿
田崎さんは、この間も私の目をそう言った。
彼と出会ってから、いろんな感情を揺さぶられて
智に会いたいって、どんどん我儘な気持ちが膨らんでいって
智を想うことだけを光に、ここまでやって来たはずなのに
この想いさえあれば幸せなんていらないって言ってたくせに
だったら、どうして
私は、そんなに哀しい目をしているんだろう＿＿＿＿
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田「…環境が変われば、…また、違った何かが見えてくるかもしれない」
「……」
田「…彼への気持ちにも、…違った向き合い方ができるかもしれない」
「……」
田「思い出を大切にするのはいいことです。でも、」
「……」
田「“想い”を引きずったままでは、前に進むことはできません」
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違う、そうじゃない
智を想いつづけることは、想いを引きずることなんかじゃない
声高に、そう言いたくても
そんな“哀しい目”をした私が
何を言ったって、きっと説得力の欠片もなくて
何より、それを言いきれない自分が
悔しくて情けなくて、思わず涙が滲んだ。
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どうして、こうなってしまったんだろう
ただ智を想っていたいって、それだけだったのに
あてもなく彷徨いつづける自分の気持ちに押し潰されそうで
堪えきれない涙がひとつ、ぽとんとテーブルに弾けた。
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ハルキ(プロフ) - ともさん» ともさん、初めまして(*´ω｀)♪この長いお話をはじめから読んでいただいたようで、ありがとうございます。長い上に暗いっていう…、何だかもう救いようがなくてスミマセン。次章からは少し違った展開が期待できると思うので、どうぞ最後までお付き合い下さい。 (2016年7月17日 0時) (
レス) id: b6e2b0db31 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - ハルキさん♪はじめまして。ともと申します。イッキに拝見させて頂きました(^o^;)ドラマを観ているようでドキドキはらはら…涙流しながら(>_<)二人の健気さに微笑ましく思ったり時にはイライラしたり…更新を楽しみに待ってます。 (2016年7月14日 8時) (レス) id: b4753fc97a (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - 咲優さん» 咲優さん、いつもありがとうございます(*´ω｀)♪もうみなさんからのコメントもめっきり減るくらい、先の見えない暗〜い展開ですが(笑)、次章では少し光もみえてくる…かな？若いのに、千花ちゃんと裕太くんの方がよっぽどしっかりしてると思っているハルキでした(笑) (2016年7月9日 3時) (レス) id: b6e2b0db31 (このIDを非表示/違反報告)
咲優(プロフ) - ハルキしゃん♪おひさしぶりーふ(笑)いや、そこ迷うとこチガウ！千花ちゃんはよ連絡してー！って叫んでもうた(笑)このお話ももう移行なのね(*´ω｀*)楽しみに待ってますね♪ (2016年7月8日 8時) (レス) id: 4728198315 (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - 咲優さん» 咲優さん、先程アイスのコメントにレスさせていただきました！レスが遅くなり申し訳ないです(>_<) 本当にこちらのふたり、ここからどうやってハッピーエンドになっていくんでしょう…←お前がな 涙チョロリな展開ばかりですが、どうぞ信じて待っていてください！ (2016年6月19日 10時) (レス) id: b6e2b0db31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルキ
| 作成日時：2015年12月13日 0時
