裏切られるってこんなにつらいんだね。#ヒロアカ #裏切り (ページ35)

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第31話：不意に零れ落ちたモノ【過去編憐side 17】ページ35

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澪華Side

一方、少し前の澪華

「ん？どっか出かけたのか？」

扉が閉まる音がした

机に書置きがある。

【仕事仲間に会ってきます。
　ご飯は冷蔵庫に入れておいたから食べてね。

　最近疑っているみたいだけど、毒は入ってないよ。
　心配だったらそこら辺のネズミ···は無理だったね。
　まぁそこらへんにいる生き物に少し食べさせてみてよ。
　
　遅くなるだろうけど心配しないで早く寝るんだよ。
　まぁそんなこともないか。

　そうだ！おふろもちゃんと入るんだよ！
　憐】

「さすがに風呂には入るよ。」

私を何だと思っているんだ

それにしても綺麗な字だな。

書置きなんだったら、もっと汚い字で良いのに

冷蔵庫にはオムライスが入ってた。

レンジであっためて、別の皿に少し移して

そこらへんにいる猫に食べさせた。

···そういえば、猫にオムライスって大丈夫なのか？

だめだったらゴメンな。

結果、大丈夫そうだから食べることにした。

「····寂しいな。」

·········！？

不意に出たその言葉はあまりにも自然に私の口から零れ落ちた

なんで

憐(あいつ)とはいずれ縁を切るつもりであの日から行動してきたのに

なんで

なんで

なんで寂しいなんて思うの？

私は一人で大丈夫

大丈夫

一人で····

【そうだ！おふろもちゃんと入るんだよ！】

一人で···

「この漢字の読みは？【存亡】

「【そんぼう】！」

一人で····

「「萩村澪華」か····。いい名前だね。」

一人で·····

「一緒に来る？」

一人で······

『これからよろしく、れいか。』

「··············。」

少しは許してあげてもいいのかな。

頬に何か流れた気がした

あぁ、ダメだ食欲失せた。

でも····

なんか食事を粗末にしちゃいけない感じがしてきた。

「···はぁ、食べるか。いただきます。」

口に運んだオムライスは

「っ！美味しい。」

とても美味しかった。

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