裏切られるってこんなにつらいんだね。#ヒロアカ #裏切り (ページ29)

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第25話:痛み【過去編憐side 11】ページ29

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起き上がれ····起き上がれ····

相手はあの桜華だ

何があって俺を攻撃したのかは知らないけど

何があってもいいように戦闘態勢をとる

·····取らなきゃいけないのに！

体が動かせない。恐怖で？

否、痛みで、だ。

殺し屋である以上、俺も仕事中に怪我をすることは多く、痛みに強い方だと思う。

その俺が、痛みで動けなくなっている。

マジで桜華の蹴りどうなってんの？

「何考えてんの？」

桜華がこちらに歩いてくる。完全なる殺し屋の雰囲気を纏って。

「何考えてんの？」はこっちのセリフだよ。

急に攻撃してくるなんて

「···何分、動かなかった？」

「他に言うことないの？「どういうこと？」とか「ふざけんな！」とかさ。」

自分を蹴り飛ばした相手が近づいてくる。

声がうまく出ない。

「ちなみに、５分弱だから安心しろよ。」

「それ···って··、何··に、安心すれ···ば、いいの。」

「さあ？分からん。」

こんな会話をしている間にも2人の距離は短くなる。

少女漫画ならうれしいんだろうけど、生憎そんなのとは比べ物にならない、少年漫画並みの修羅場だ。

「てか···「何考えてんだ？」··ってどういうこと？そのセリフ、は、こっちが···言いたいんだけど。」

「分かんないのかよ。」

「分かる、わけ、ないじゃん。急に蹴り飛ばされて、頭もうまく、回らないしね。」

「はぁ、てめぇが少女一人助けられないって考えてることだよ。マジ臆病(チキン)過ぎ。」

「あ···、そ、ういう、こと？」

「うん。殺し屋だろ。今後のことは私が何とかしてやるから、さっさと仲直りしろ。」

「いやでも、····いや、分かった、迷惑··かけて、悪いね。」

仲直り、してみようか

「····たった５歳だけど憐よりも年上なんだ。小さいころから一緒にいる。この世界、子供だから子供っぽくいることは許されない。でもたまには頼れよ。頼りない年上だけど、お前もまだ14歳なんだからさ。」

「···ありがとう。」

夜華が手を差し伸べ、その手を俺がとる。

「戻ろうか。」

「うん。」

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