31.楽 ページ31
はあ、昨日の、夢だったのかなあ。
後ろの席の爆豪くんって。
めんどくさい人だと思ってたら、
春以外に初めて、個性の話 なんてして
ただ、急に怒って食堂から出ていって、
放課後も先生と話したりしてたから
謝るタイミングがなかった。
みんなにちゃんと謝らなくちゃ。
そんなことを思いながら学校へ向かっていた。
百たち、怒ってるかなあ。
嫌われちゃった、りして
そんなことを考えると足取りが重くなって
教室に着いたのに、ドアをなかなか開けられずにいた
普段なら、もう着席してしばらく経つくらいの時間
だが、まだ大きなドアの前で突っ立っていた。
HRまであと15分
はあ、気が重い。
このままとんぼ返りして今日は学校サボっちゃおうか
いや、そんなことしたら間違いなく『ヒーロー科』
には居られないだろう。
爆豪「おい、邪魔だクソが」
「わっ、…爆豪くん」
爆豪「おら、行くぞ (ｶﾞﾗｶﾞﾗ)」
爆豪くんに手を引かれ、半ば無理矢理教室に
連れていかれた。
教卓前まで来たところで手を離される。
「…」
八百万「夏目さん…!!」
次郎「瑛っ!!」
蛙吹「良かったわ…(涙)」
「え、…えっと」
上鳴「昨日、夏目が食堂飛び出してったろ？
俺らも食堂いたからさすがに気付いたんだけどよ」
切島「なかなかお前に謝るタイミングが無かった
から、『自分らのせいで学校来なくなっちゃったら
どうしよう〜！』って焦ってたんだよ」
耳郎「個性の話を無理にさせようとして怒っちゃっ
たなら、これから先も影響してくるだろうしさ」
蛙吹「私が瑛ちゃんに個性を教えてって言ったの
だから、もし、私、私、」
八百万「何も気付けなかった…。
これじゃあヒーローになんて……!!」
耳郎「ウチも、ごめんね？」
「私がちゃんと向き合わなきゃいけないのに、
それを怠ったせいで謝らせることになっちゃった。
自分の個性を人に話せすらしないなんて、
私こそ、ヒーローなんてなれっこないの。
本当に、ごめんなさい。」
春野「ごめんなさい」
「「?!」」
「は、る…？」
春野「あきがあの場に居られなくなるようなこと
言ったのはわたしでしょ？
百ちゃんたちはあきが個性を引け目に感じてるなん
て知らなかったんだから。
知ってたのに、言わせようとしたのはわたし。
ダメなのは、わたしだよ？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：爆心地 | 作成日時：2018年11月18日 21時
