15 解決 ページ15
目を覚ますと白い天井。
辺りを見渡すとここは病院だった。
息苦しいと思ったら酸素マスクを付けていた。
看護婦｢おや、目が覚めた？｣
｢えっと｣
看護婦｢ちょっと先生を呼んでくるわ。｣
ﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀ
一人の病室にはあまりに広い個室。
あ と声を出すとあたりに響いた。
主治医｢こんにちは。やっと目覚めたみたいだね。
僕は主治医の佐久間だよ。よろしくね。｣
｢はい…｣
｢いきなりだけど、君は試験中、敵の襲撃にあって
六ヶ所の複雑骨折、頭蓋骨損傷、脳震盪、で
2ヶ月も眠ってたよ。｣
｢ああ、はい。なんとなくそんな気はしてました。｣
主治医｢ははは！聞いた話よりずっと冷静だな！
あの大怪我でよく目覚めたね。
このまま植物人間になってもおかしくなかったのに。
あー、ところで、受験の結果は気にならないの？｣
｢あ、いえ、別に。｣
得点は最も。あんな個性をモロ使っておいて合格
できるわけがない。
主治医｢結果から言うと合格。あと、学校側の
不注意からの襲撃になんとお詫びしたら良いか
とか言ってたよ。
あと、なにをそんなに自信なくしてるのか知らない
けど、多くの受験者を助けてくれた、って賞賛
してたし、僕自身、君の冷静で勇気のある行動
には感嘆したよ。｣
｢……｣
脳の処理が追いつかない。
お詫びはそうだな、確かに。
というかあのバケモノも仮想ヴィランかと思ってたよ。
でも、合格？
｢意味が、分からない。｣
｢なんで？｣
あれ？声にでてた？
｢だってあれは絶対学校の面子としてもプロに任せ
るべきだったし、それにヒーロー出来るような華麗
な個性でもないし。この先ヒーローになれるわけで
もない人間を、なんで？｣
主治医｢頭殴られてネガティブになった？｣
｢もともとです。｣
主治医｢なんでそんな否定的なのかな。ガキンチョ
、一人、しかも女の子。女の子を馬鹿にするわけじ
ゃないけど少なくとも男よりも非力だし気も弱い。
でも君はそれを覆した。それに聞くとあの敵、力を
吸収してしまう個性だったらしいじゃないか。
あのオールマイトでも倒すのは難しいと思うよ。
それを華麗に封印して、どこがヒーローらしくない
って？まあ、これ以上は雄英の教師に聞きなよ。｣
｢はい。｣
主治医｢それじゃ、検査するよ。｣
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作者名：爆心地 | 作成日時：2018年11月18日 21時
