番外編2 ページ10
「アレはきつかったねぇ。」
「笑い事じゃねぇだろ」
はいその通りです。
あれは私が小６の頃、だったか。
中学とは違いまだかっちゃんともギリギリ普通に話していた頃だ。
最初は何か人がいる気がするな、気のせいかな、と呑気だった。
けど、ある日から毎日私宛の手紙が来るようになった。中身は18だったので文字も普通に読めるし、それをみて何となく危機も感じた。
小学校内や登下校の私の写真が入っていた。それと共に綺麗に書かれた手紙。
"ずっと見てます"
"好きです"
"早く会いたい"
まあ熱烈なラブレターだ。と私はまだぼんやりとしか思っていなかった。まだ私自身に被害が及んでるわけでもないしなぁ、と思いながらひたすら手紙を家族に見られないようにしていたのだ。
…だが。少し経ってから、私の写真がだんだんと変わっていった。
いっちゃんと遊んでる時やかっちゃんと歩いてる時、そして極めつけに私が家のなかでぼんやりしている写真。
手紙もだんだんと狂気を増してきて、恥ずかしながらかなり怖がっていたものだ。他の人には言わなかったけれど。
で、ある日いつも通り帰ってドアの前を見たら包装紙があった。
いやそんなベタな、何かの漫画かよと思いながら上にあった手紙を読む。
ちなみに例のごとくたくさん写真も入っていた。
"Aちゃんへ
ずっと見てるのに気付いてくれないね。
僕はこんなにも前から好きなのにひどいなぁ。
最近男の子とよく一緒にいるね、変な虫がついちゃわないか心配だよ。
だから早く僕のものにしたい。君もきっと僕が好きでしょう？
まだ気が早いかもしれないけど、君に似合うドレスと指輪を買ったよ。喜んでくれると良いな。"
今思えば警察なり両親なりに連絡するべきだったんだろうけど、当時携帯は持ってないし、両親とも夜まで仕事だった私はかなり取り乱してしまった。中身18なのに本当に情けない。
で、当時の私はとにかく誰か信頼できる人のところにいかないと不安で仕方なくなってしまい、思わず手紙(と写真)を握りしめたまま走り出した。
「いやぁ、かっちゃんがすぐに出てきてくれて良かったよ。」
「それ、かなりマズいんじゃ…」
瀬呂くんの言う通りですね。
多分よくわかんないけど警察に捕まりそうな案件だろうな。すべて両親がやったから詳しくは知らないけど。
「そういやアレ以来知らない人に話しかけられなくなったな」
え？それが普通？
いや、何故か私めちゃくちゃ話しかけられたんですよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柊夜(new)(プロフ) - リコさん» ありがとうございます〜！これからも頑張りますので応援よろしくお願いします！ (2018年5月16日 18時) (
レス) id: ad6dd0d979 (このIDを非表示/違反報告)
リコ(プロフ) - 遅くなりましたがパート3おめでとうございます(*´∀｀)これからも更新頑張って下さい！応援しています(*´∀`)♪ (2018年5月16日 16時) (レス) id: 99beb34d9a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊夜(new) | 作成日時：2018年5月12日 15時
