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伏黒「先輩」
『は、はい......』
結局、五条さんではなく恵が電話に出ている謎は深まるばかりで、事実にはたどり着けそうになかった。
そろそろ爆豪くんが帰ってくる頃合なのに、当の本人、恵は電話を切らせてくれそうにない。
少し怒った声色で「先輩」なんて呼ばれたので、少しだけ怖気付いて返事をした。
伏黒「無事なんですよね？」
『うん、無事じゃなかったら電話かけてないし....。ごめんね、余計な心配かけちゃって....』
伏黒「はぁ〜〜......」
『....？恵？』
スマホの向こうで大きなため息をついた恵の名前を何度も呼んだ。
しかし何度声をかけても返事がない。
恵はしばらく黙り込んで、代わりにスピーカーからは東京と思えないほど自然的な鳥のさえずりが聞こえた。
私は急に黙りこむ恵にどうしていいか分からず、たまに名前を呼んで反応を待った。
『......めぐみ〜？大丈夫〜？』
伏黒「.......です」
『え？』
伏黒「好きです、先輩」
今、初めて知ったわけでもない恵の好意は、なぜか初めて聞いたときよりも現実味が増して一瞬息が止まる。
トクン、トクン、と静かに動いていた心臓も、いつの間にかはっきりと場所が分かるほどに大きく激しく鼓動を刻んでいる。
『え、っと......』
なんて返事をしていいのか分からず、真っ白な頭で必死に言葉を探した。
しかし私の頭はもうなんの機能も成していなかった。
いや、正確には考えるという機能が全く意味を成していなかった。
『ｯ、ひゃ！』
その時、自分の首に突然冷たいものが当てられ変な声が出てしまった。
咄嗟に口を押さえて後ろを振り返ると、冷たいキャラメルラテを持って、まるでイタズラを大成功させた子供のようにニヤリと笑う爆豪くんがいた。
そして、彼は私にむけていたスマホのカメラのシャッター音をパシャリと立てて満足気に笑った。
その表情に、私の心臓はまた違う意味で暴れ出す。
私がポカンとしていると、爆豪くんは頼んだキャラメルラテを私にぶっきらぼうに渡してきた。
爆豪「ン」
『ありがと.....。あ、お金渡すね』
爆豪「必要ねェわ。今貰ったからな」
『え、いいの？ありがとう。....てかやっぱり撮ったんだ！？消してよ...』
爆豪「ヤダわ」
冷たいキャラメルラテを大切に握りしめて笑っていると、爆豪くんは私のスマホを指差す。
爆豪「誰と通話してンだ」
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ひよこ(プロフ) - 星雀さん» そのまま口角が一周するくらいまでニヤニヤしちゃってください！笑、読んでくださってありがとうございます！ (2月24日 0時) (
レス) id: e8e266fc43 (このIDを非表示/違反報告)
星雀(プロフ) - ニヤニヤしまくりで口角吹き飛んだんですけどどうすればいいですか！？(笑) (2月13日 17時) (レス) @page50 id: cb3ce32ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - 莉緒さん» なによりの言葉です、嬉しすぎます！ありがとうございます！ (1月27日 17時) (レス) id: a2bbe4e09f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 見てます！！！めっちゃ楽しんで読んでます！！！ (1月27日 14時) (レス) @page50 id: ff1884054a (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - エリスさん» わざわざありがとうございます！！こんなに長くお待たせしてしまったのに、まだ見ていてくださっていて感激でしかありません！ありがとうございます...！ (1月26日 23時) (レス) id: 3fc035aadc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこ | 作成日時：2023年11月13日 14時
