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口が悪いのに、根は優しいところとか。
私だけにわかりやすく優しくしてくれるところとか。
普段見たことのない笑顔を見せてくれるところとか。
初めから、爆豪くんはずるかった。
私はできるだけ余裕のある笑顔を作って、爆豪くんの赤い瞳を見つめた。
『来て早々押し倒すのはどうかと思うよ？』
爆豪「自分のこと好きだっつってるヤツを家に入れンのもどうかと思うわ」
『じゃあお互い様だね？』
ふふ、と笑ってみせると爆豪くんは諦めたように私から退いて、コーラーを一気に飲み干した。
私も体を起こして垂れ流していたテレビの電源を消す。
これでひとまずは一件落着か.....。
この短い時間が妙に長く感じられてため息をついた。
不機嫌そうな顔をする爆豪くんに、私はとあることを聞いてみた。
１つの悩みを晴らすために。
聞かなければ良かった、とかは言うまでもない。
『ねぇ、変なこと聞いてもいい？』
爆豪「あ？」
『私のどこが好きなの？』
本当、おかしい話だ。
はたから見れば悔しいほどにいちゃついているような会話だが、依然空気は重いというか、全くほほ笑めるような雰囲気じゃない。
爆豪くんは私の質問に戸惑うことなく考え始めた。
そんなに考え込まないと出てこないのか？と思わず突っ込みたくなるほど長い間黙り込んで。
爆豪「わかんねェ」
私は思わず頭を抱え込む。
同時に納得した。
爆豪くんは"純粋すぎた"のだ。
顔がいいから、性格がいいから、タイプだから。
そんなありきたりな回答でもよかったのに、あれだけの時間考え込んだ挙句、サラッといつもの顔で告げられたのは"分からない"
きっと爆豪くんは私に恋をしているのではない。
少し優しくされたから勘違いをしてしまったのだろう。
道徳で言う、優しくされたら心が温かくなる....という表現と恋を履き違えたに違いない。
なんだか安心した。
安心したせいで、自然に頬が緩んでしまう。
その時だった。
爆豪「....笑顔」
『え？』
爆豪「笑顔は悪くねェな」
また部屋は静かな空間に戻った。
爆豪くんのぶっきらぼうな言い方に、不覚にも何かが疼いた。
『......初めて、言われた』
自分の笑顔に自信はない。
それでも、私の笑顔を褒めてくれたことがただ単に嬉しかった。
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ひよこ(プロフ) - 星雀さん» そのまま口角が一周するくらいまでニヤニヤしちゃってください！笑、読んでくださってありがとうございます！ (2月24日 0時) (
レス) id: e8e266fc43 (このIDを非表示/違反報告)
星雀(プロフ) - ニヤニヤしまくりで口角吹き飛んだんですけどどうすればいいですか！？(笑) (2月13日 17時) (レス) @page50 id: cb3ce32ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - 莉緒さん» なによりの言葉です、嬉しすぎます！ありがとうございます！ (1月27日 17時) (レス) id: a2bbe4e09f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 見てます！！！めっちゃ楽しんで読んでます！！！ (1月27日 14時) (レス) @page50 id: ff1884054a (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - エリスさん» わざわざありがとうございます！！こんなに長くお待たせしてしまったのに、まだ見ていてくださっていて感激でしかありません！ありがとうございます...！ (1月26日 23時) (レス) id: 3fc035aadc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこ | 作成日時：2023年11月13日 14時
