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私たちの間に暫くの沈黙ができる。
私は依然、下を向いたままで喉の奥につっかえる理由を飲み込もうと必死に黙り込んだ。
誰かに言えたらどんなに楽だろう。
そんなことまで思うのは欲張りだと思ったから。
虎杖「せんぱーい！！終わったよー！！」
私を呼んでくれる後輩の声が、広く静かな空間に響いて、止まっていた時間が動き出したように感じる。
私は立ち上がって心配そうに眉をひそめたり、納得のいってなさそうな顔をする同期達に振り向いて笑いかけた。
『私、ヒーローじゃなくて呪術師になりたいから！』
また1つ、そんな嘘をついた。
いや、嘘ではないな。
呪術師にはなりたいと心から思っている。
私は踵を返して、いまだに元気よく手を振っている健気な後輩達の元へと駆け寄って行った。
呪術師は、クソだ。
なら、ヒーローはもっとクソだ。
ふつふつと思うことが私の心を黒に染めていく。
しかし後輩達の元へと駆け寄ると、そんなドロドロした思いもさっぱり忘れたようになくなってしまった。
私は可愛い後輩達へ向かい、構えのポーズを取る。
『さ、はじめようか』
ドサリと雑にベンチへ座り込んで、ドッと襲ってくる疲れを誤魔化そうと上を見上げると、いつのまにかオレンジ色が綺麗な空になっていた。
同じく疲れ果てたのか、野薔薇はため息をついてペットボトルの水を飲み干した。
釘崎「あ"ぁ〜、生き返る......」
『疲れたね......思ってるよりみんな強かった』
そんな中、悠仁が圧倒的に疲れというものを知らず、寮に戻るまでに痛む全身を庇いながら年寄りのようにノソノソ歩く私たちとは違い、1人だけピョンピョンと飛び跳ねるように軽やかに歩いていた。
そんな後輩を見て、私はかっこいい先輩であるべきというレッテルのようなものを無理に剥がされた気がした。
夜は悠仁お手製の鍋を食べた。
季節外れな鍋だね、なんてみんなで笑いながら食卓を囲む。
こんな毎日が続けばいいのに。
と思ったのは今日だけじゃない。
ここにくる度に私は「ずっとここにいたい」と思ってしまう。
私は変に渦巻く黒い感情に蓋をするように、ただ黙々と箸を進めた。
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ひよこ(プロフ) - 星雀さん» そのまま口角が一周するくらいまでニヤニヤしちゃってください！笑、読んでくださってありがとうございます！ (2月24日 0時) (
レス) id: e8e266fc43 (このIDを非表示/違反報告)
星雀(プロフ) - ニヤニヤしまくりで口角吹き飛んだんですけどどうすればいいですか！？(笑) (2月13日 17時) (レス) @page50 id: cb3ce32ba5 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - 莉緒さん» なによりの言葉です、嬉しすぎます！ありがとうございます！ (1月27日 17時) (レス) id: a2bbe4e09f (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 見てます！！！めっちゃ楽しんで読んでます！！！ (1月27日 14時) (レス) @page50 id: ff1884054a (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - エリスさん» わざわざありがとうございます！！こんなに長くお待たせしてしまったのに、まだ見ていてくださっていて感激でしかありません！ありがとうございます...！ (1月26日 23時) (レス) id: 3fc035aadc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこ | 作成日時：2023年11月13日 14時
