緑谷家の双子【MHA】 (ページ2)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:64,403 hit

そのに。ページ2

.

＿＿_朝のホームルーム

「えーお前らも3年ということで‼」
「本格的に将来を考えていく時期だ‼」
「今から進路希望を配るが皆‼!」

…となりのクラスからとなりのクラスの担任の先生の元気な声が聞こえる。

となりのクラスは出久やかっちゃんのいるクラスだ。相変わらず元気だし騒がしい。

「進路か～もうそんな時期か…」

先ほど配られた進路希望用紙を眺めながらそんなことをつぶやく。

となりのクラスでは爆発音が聞こえたりするが、こちらのクラスはいたってまったりしたものだ。

もちろん私はヒーロー志望とあらば憧れの雄英高校志望である。
かっちゃんも、多分そう。
出久は…どうするんだろうな。

そんなことを考えながら私は進路希望調査の紙をリュックにしまった。

.

.

.

『ねえ出久、進路希望調査用紙もらった？』

「あ、うん！もらったよ。引織のクラスも配られたんだね。」

『当たり前でしょー』

そんな当たり障りのないことを話しながらいつもの帰り道のトンネルに差し掛かる。

GLOOP!

「Mサイズの…隠れミノ…」

「『！？』」

『…ッ出久‼…敵‼?』

突如現れた流動体のグロテスクなヴィランに出久が捕らえられる。

「大丈ー夫…身体を乗っ取るだけ、すぐ楽になるさ」

「ん゛ーっん゛ーー‼」

出久の瞳に苦しそうな涙を見つけ、私ははっと我に返った。

『っちょっとアンタ‼出久を離しなさいよ‼』

個性で出久を引き寄せようとしてもがっちりと泥で掴まれた出久の身体はビクともしないし、逆に個性で敵を飛ばそうとしても、一部吹き飛んでもすぐに戻ってしまう。

『出久‼出久ッ‼今助けるからね‼』

とは言ったものの力で引っ張っても全く動かない。

ッもう‼一体どうすれば＿＿＿

.

「もう大丈夫だ少年少女‼」

『「「！？」」』

「私が来た！」

.

「Texas…SMASH‼」

ヒュンッブオッ
と風を切る音とともに繰り出される拳によって、敵の身体は木っ端微塵に吹き飛んだ。

『「オール」マイト‼』

私は歓喜の声を上げ、出久は気絶した。

『えっ、ちょっ、出久ーー‼』

.