No.249 無力 ページ15
*物間 side*
「先生っ！！」
突然部屋に駆け込んできたのは、拳藤で。
その後ろには、回原を背負った鉄哲も居た。
「拳藤、鉄哲、回原っ……無事だったんだな!?」
初めてクラスメイトの安否を確認できたこともあり、僕はホッとして三人に駆け寄る。
「んー…まぁ、回原は無事と言っていいのかどうか……って、それよりも！」
微妙な顔で僕に答えていた拳藤だったが、ふと何かを思い出したように声を荒げる。
「大変なんです先生っ！ 実はっ…―――美染が、
……………え。
「……それは、本当か」
暗い声で確認するブラド先生に、拳藤は顔を
鉄哲も、普段はやかましいくせにこういう時に限って悔しそうに歯を食い縛るだけで。
「……回原から、聞きました。美染と二人で居るところを、
「黒いモヤ…もしや、USJ襲撃の時に居たワープの……!?」
気付いたように告げられたブラド先生の言葉を聞き、A組連中が過剰に反応を示す。
「えっ、あの時の……!?」
「ってことはもしかして、今回の襲撃犯って……？」
「あん時のヤツらか……！！」
そんなA組の声なんて耳に入らないくらい、僕は大きなショックを受けていた。
「そ、んな…嘘だ……。薬使が……？」
思わずふらついて机に手をついた拍子に、何かが机の上から落ちる。
『寧人が補習、頑張れますように…って……』
一瞬で彼女の声と顔がフラッシュバックし、自分の胸元を強く握り締めてその場にへたり込む。
「薬使っ……！！」
彼女が無事であることを祈るしかできないなんて……僕は、なんて無力なんだろうか。
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空文 晴霧(プロフ) - 夏さん» コメントありがとうございます！！ うちの子のこともっと好きになってくださいうへへ() 回原くんのシーンはねぇ…書いてる本人も心臓握り潰されました(笑) (2022年3月17日 21時) (
レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
夏(プロフ) - 薬使ちゃん、カッコよき…！好き…！そして回原くんの 俺あいつのこと好きだったんだなぁ で心臓が激痛に( ´ー`) これからも頑張ってください✊ (2022年3月17日 21時) (レス) id: c735372d58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2022年2月3日 17時
