No.230 覚醒する実力 ページ44
*回原 side*
ブラド先生から"個性"伸ばしについての説明を受け、早速それぞれのタイプに別れて開始した。
俺は宍田と一緒に、プッシーキャッツの虎の
すでにA組の緑谷が始めていたが、どう見てもかなりキツそうで。
「俺、初日でダウンしそう……」
「き、気をしっかり回原氏！」
そんなやり取りをしている俺たちの横に、思わぬ人物がスッと現れた。
「え……薬使？」
そこには、つい先ほどまで拳藤にべったりだった寝ぼけ
「薬使氏もこちらに参加するのですかな？」
「お前って、増強型だっけ……？」
俺たちの問いかけに、薬使はいつもよりのんびりとした口調で答える。
「血の扱いとかは…昔から、赤慈郎に教わってきたから…それよりも、活性薬を使用した状態で…動ける時間とか、伸ばそうと思って…赤慈郎に相談したら、ここが良いって言われて……」
普段人前では“ブラド先生”と呼んでいるにも関わらず下の名前呼びになってしまっているのは、それだけ頭が回っていないということだろう。
本調子の時ならともかく…こんな状態で、こんな過酷な訓練できるのか……？
不安に思う俺をよそに、虎が薬使に向かって声を上げる。
「いつまで夢見心地だキティ！！ そんなんじゃ、筋繊維なんて千切れないぞぉ！！」
そう言いながら、虎は容赦無く薬使に殴りかかった。
「っ!? 危ねぇ！！」
「薬使氏！！」
いくら訓練といえどいきすぎだと思い、俺と宍田は薬使のほうへ飛び出す。
しかし、薬使は俺たちよりもずっと早く反応していて―――。
「……ありがとうございます、虎」
瞬時に活性薬を使用したのか、薬使は常人以上のスピードで虎の拳をかわし、それと同時に虎の顔めがけて蹴りを放っていた。
「おかげで少し、目が覚めてきました」
「良い反応速度じゃないか……その筋繊維、イカれるまで千切り倒せ！！」
薬使の蹴りをもう片方の手で防いでいた虎は、ニヤッと口角を上げてそう言った。
「やっぱすげぇな…あいつ……」
元々疑ってなどいなかったが……やはり彼女は、ブラド先生のコネなんかで入学したんじゃない。
その実力に見合った所へ来た……ただ、それだけなんだ。
「我々も負けてはいられませんぞ、回原氏」
気合いを入れる宍田に、俺も笑って見せる。
「ああ……気張っていこうぜ」
薬使に触発される形で、俺と宍田も鍛錬を始めた。
No.231 薬少女は痛みに疎い→←No.229 寝起きの彼女
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空文 晴霧(プロフ) - まいねーむいずオタッキーちゃん！さん» B組好き切実に増えてほしいですね！！(ちなみにハイキューも好きです(笑)) (2022年11月24日 7時) (
レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
まいねーむいずオタッキーちゃん！ - Ｂ組の皆...惚れてまうやろ！(別アニメ←ハイキュー!!) (2022年11月24日 6時) (レス) @page46 id: 78bf642dad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2021年11月12日 23時
