No.224 張りきれ円場くん！ ページ38
*円場 side*
「なんていうか……薬使にふさわしいのは、やっぱ物間みたいなサポートができる奴なのかなって」
俺のその呟きを聞いた二人は、俺を凝視して
「あ、俺ら今恋愛相談されてる感じ？」
「あぁ、なるほど。円場氏が真に言いたいのはそういうことでしたか」
「そーいうことです……」
ガクリと
「まー、ライバルが多いのはわかりきってたことだろ？ それに、今んとこだけど薬使が特定の相手に熱を上げる可能性は無いんじゃないか？」
「そうですなぁ……薬使氏は、良くも悪くも平等に我々を好いてくださっておりますし」
「それは重々わかってんだけどさぁ……けど、今後その可能性が一切無いってわけじゃねぇじゃん？ それこそ、ああやってサポートもしてくれて世話焼いてくれる物間とか、ちょっとしたことにもすぐ気付いて声かけてくれる骨抜とか……気付けば惚れてましたってパターンが来るかもしんねぇじゃん！」
周りには聞こえない程度に嘆いていると、鱗が頬杖をついておもむろにこう言ってきた。
「じゃあ何？ お前、諦めんの？」
「えっ。いや、それは……」
ギクリとする俺に、鱗が真剣な顔で言葉を続ける。
「お前が諦めるって言うなら、俺は止めねぇよ。けど……そんだけ悩んでるお前が、諦めたりするなんて俺には思えないんだけど」
「そ、そりゃあ…簡単に諦められるようなもんじゃねぇけどさ……」
「なら、物間よりも強くなって薬使を支えれるようになればいいだろ。せっかく林間合宿も始まったことだし、チャンスじゃないか？」
鱗のその言葉に、思わずハッとする。
「お、おぉ……確かに、そうかも」
「良い案ですな、鱗氏。諦めるのはまだ早いと思われますぞ、円場氏よ」
宍田にも後押しされ、俺の心はいよいよ固まる。
「そ、そうだな……よっしゃ！ 今回の林間合宿、めちゃくちゃ頑張るぜ！！」
気合いを入れる俺を見て、鱗と宍田は顔を見合せて笑みを浮かべた。
「何だい円場の奴、やけに張りきって……」
「よくわからないけど……やる気があるのは、良いこと」
物間とそんな会話をしていた薬使が俺を優しい目で見つめていたことには、気付かなかった。
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空文 晴霧(プロフ) - まいねーむいずオタッキーちゃん！さん» B組好き切実に増えてほしいですね！！(ちなみにハイキューも好きです(笑)) (2022年11月24日 7時) (
レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
まいねーむいずオタッキーちゃん！ - Ｂ組の皆...惚れてまうやろ！(別アニメ←ハイキュー!!) (2022年11月24日 6時) (レス) @page46 id: 78bf642dad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2021年11月12日 23時
