No.201 どうしようもない君が ページ14
*物間 side*
僕たちを拘束していたワイヤーが不意に緩んだかと思うと、警備マシンは停止した。
「こ、これは……」
「やってくれたんだな……！」
A組連中が顔を見合わせて喜び合う中、僕はすぐに立ち上がって駆け出した。
「ちょっ、どこ行くの物間！」
「決まってるだろ！！ 大事なクラスメイトの所だ！！」
耳郎さんに怒鳴るように答え、僕は満身創痍の体にムチを打って走った。
―――はたして、僕の判断は正しかったのだろうか。
僕の言葉によって、結局彼女にさらに無茶をさせたのではないだろうか。
そう思わないわけではなかったが、それでも……僕は、彼女のあんな諦めたような顔は見たくなかった。
警備マシンに襲われそうになって、棒立ち状態になった時の彼女の顔は……。
君はいつだって前だけを見据えて、一点集中で……そのせいで周りが見えなくなることも多いし、危なっかしくていつも見ていて気苦労が耐えないけれど。
それでも僕は……そんな、どうしようもない君が好きなんだ。
「薬使っ……！」
そういえば、通信機能も同時に回復したのか……と少しだけ冷静になり、僕はスマホを取り出した。
メッセージを送ってきたアカウントは薬使のものだったが、どうやら真の送り主は麗日さんのようで。
薬使麗日です! 連絡先知らないので、薬使さんのスマホから送ってます!
薬使私たち、今180階から行ける外の風力発電システムに居ます! 薬使さんも一緒です!
薬使薬使さん、物間くんのことすっごく気にかけてるから早く来てあげて!
そのメッセージを見て、僕はグッとスマホを握り締めた。
「っ……言われなくとも、すぐに向かうさ」
スマホを仕舞い、僕は目的地へ向けて改めて駆け出した。
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空文 晴霧(プロフ) - まいねーむいずオタッキーちゃん！さん» B組好き切実に増えてほしいですね！！(ちなみにハイキューも好きです(笑)) (2022年11月24日 7時) (
レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
まいねーむいずオタッキーちゃん！ - Ｂ組の皆...惚れてまうやろ！(別アニメ←ハイキュー!!) (2022年11月24日 6時) (レス) @page46 id: 78bf642dad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2021年11月12日 23時
