No.68 家族 ページ22
*美染 side*
試合はどんどん進み、いよいよ決勝戦――爆豪くんvs轟くんの試合が始まる前に、私はまたまた客席のほうへと向かっていた。
というのも、リカバリーガールに「決勝戦は生で見たほうが良いよ」と言われたのだ。
確かに……今までの中で一番、ハイレベルな戦いになることだろう。
それは、純粋に興味があった。
「えっと、B組のみんなが座ってたのは……」
キョロキョロと客席を見渡していると、ふとある人物が視界の
「飯田くん……?」
スマホを握り締めて立ち尽くしているその様子が気になり、思わず声をかける。
すると飯田くんは、ハッとしたように私に気付いて表情を険しくさせた。
「あ、あぁ…薬使くんか……」
「……何か、あったの」
真剣な声色で尋ねると、飯田くんはうつむいてゆっくりと答えた。
「実は…兄さん、インゲニウムが…
震える声で告げられたその事実に、私は迷わず言葉をかける。
「今すぐ行って、お兄さんの元へ」
「え……」
「早く。緑谷くんや先生たちには、私が説明しておくから」
私の威圧に
「……ありがとう」
最後にそう言い残し、彼は駆け出した。
「……家族が死ぬのは、怖いからね」
遠ざかっていく彼の背中に向け、私は独り言を漏らした―――。
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空文 晴霧(プロフ) - うり太郎さん» 何回目だろうと大歓迎です! ありがとうございますm(_ _)m 物間くん良いですよね!!! うちの美染ちゃんは強い子です(笑) (2021年10月6日 23時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
うり太郎(プロフ) - 物間、カッコイイぞ!って思ったら・・・美染ちゃん強え。続き毎回めっちゃ気になります!この作品はもっと伸びるべき!!因みに私、物間推しなのでくっついてくれるとウレチイ|´-`)チラッ2回目のコメント失礼しました!これからもニマニマしながら読ませて頂きます! (2021年10月6日 12時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - しゃけふれーくさん» ありがとうございますー! もう無いなら自分で書いちゃえと思って書き始めました(笑) これからも応援よろしくお願いします! (2021年9月6日 20時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
しゃけふれーく - コメント失礼します!!B組の小説があまり無かったので本当に嬉しいです!!これからも頑張って下さい!応援しています!! (2021年9月6日 20時) (レス) id: 60a68be70d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2021年9月5日 15時