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ふたり ページ36

「なにが?研二なにもしてないよ
むしろ来てくれてありがとう、もう平気」

萩「今自分がどんな顔して笑ってるか気づいてる?」

酷く冷たい声が出た。
まるで自分の声じゃないようなそんな声。
これ以上言ってはいけない、
頭の中に警告音が鳴り響いているけれど
口から溢れ出る声はもう止まりそうにない

萩「そんな、死ぬほどつらそうな顔して笑って
俺がそんなに頼りない?松田がいい?
松田しかAを、支えらんないの?
ならそう言えよ、松田がいいって
お前を好きな気持ちはどうしようもないけど
松田にお前が、松田を選ぶなら、
そんなことも俺にはもう言えない?
松田の前じゃなきゃ泣けないもんな、
松田呼ぶ。」

帰ってきて早々に靴棚の上へと投げ出された
携帯を手に取って松田へと電話をかける。
感情的すぎると分かってはいた
けれどもうどうしても自分の情けなさから来る
この感情をどうすることも出来そうにない
酷い八つ当たりだ
目の前にいるAの顔が見れない
泣いている、なんてことはないだろうけれど。

「悲しくも、ないのになんで泣くの
そんなふうに研二に言われる方が、悲しい!!
普通にヤダ、陣平陣平陣平って!!
研二と一緒に寝れるように、なったのに
それが嬉しかったの、私だけなの…?
自分が前を向けたこと、そうさせてくれたのが研二だったこと、全部嬉しかった、のに。
なんで、陣平のところ行けばいいって思ってるの、研二じゃん!!!」

そんなつもり、と声に出して顔をあげれば
こちらを睨みつけるようにぼろぼろと泣いているAがいた。

ああ、なんで。
ああ、こんなにも。

萩「好きだ。」

「は?」

ひとりとふたり→←ふたり



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Hrry(プロフ) - ほのかさん» 幸せにします!絶対!ありがとうございます!! (2019年10月19日 19時) (レス) id: 94eb334c47 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - 夢主さん、頑張って!胸がギュってなるぅ・・・。凄く切なくなるけど、幸せなラストを待ってます!Hrryさん、頑張ってください! (2019年10月16日 22時) (レス) id: 949a14dbde (このIDを非表示/違反報告)
Hrry(プロフ) - 頑張ります!!今から分岐に向けてラストスパートです!!! (2019年10月16日 17時) (レス) id: 94eb334c47 (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - 続編来ましたね!!Hrryさんの小説、大好きです!此れからも楽しみにしてます!無理しない程度で頑張って下さいね♪v(*'-^*)^☆ (2019年10月13日 21時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Hrry | 作成日時:2019年10月13日 15時

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