好きな人 ページ27
それがどうしたって、いつもいつも悔しくて。
｢人に甘えず頼らず泣かない、それが強さの証なの？って。
私、それならやっぱり弱いところあっていいかなって。
陣平さ、…んん、陣平には悪いんだけど沢山甘えたい
そして、やっぱり私にとって全員大事な人だから…
隠し事なんてしたくない、から。｣
松｢つまりそれは、俺だけじゃなくて
萩原や伊達なんかにも甘えたいってことだな？
…喜ぶぞ、心配してたからな｣
なにを。俺達はお前のことだって
気にかけていたんだ、松田。
いつだって泣いているAを
泣き止ますのは萩原だったけれど
いつだって前を向かすのは松田で。
見ているだけの俺の存在など無意味なのに
絶対にAは俺にありがとうと言うのだ。
何もしてないよ、といつも言っていたあれは
嘘ではない。事実なのに。
｢うん、ヒロさんも零さんも航さんも研二も
いつも私を助けてくれたから…
今回だって助けてくれる、よね、って
他人任せはダメかな｣
助けたことなど何一つない。
そんなこと今まで1度もない。
むしろ逆ばかりで嫌になるんだ。
Aは俺にとって光のような存在で
よくあるベタな恋愛小説でいえば太陽のような
存在なのだ。
諸｢悔しいな｣
降｢？何がだ？｣
諸｢いや……俺の負けだなって｣
一言、呟いた瞬間に携帯へとずっと
注がれていた目線をこちらにやって
分からない、といった顔のゼロに
そう返してやれば尚更分からない、
といった顔のゼロだったが
それ以上何も言ってくることは無く
たんたんと、それでいて穏やかに話すAの声が未だに聞こえてくる携帯へと視線をずらした。
いつだって俺の支えはAで。
いつだってなんの気もなく俺を助けてくれて
お仕事お疲れ様、ヒロさんと笑えば
疲れなどどこかへ飛んでいってしまって。
助けたことなど一度もないのに
そんな俺を何度も救ってくれる。
そんなAに勝てるはずもなく。
Aが困っていれば一目散に駆けつけて
あの爆破事件の時だって
Aの傍から離れずに仕事の俺たちに
任せとけ、と笑って。
俺がどうしていいか迷っている間にも
笑顔へ変える力を持っている松田や萩原にも
勝てる訳もなくて。
いつだって俺は負けている。
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Hrry(プロフ) - ほのかさん» 幸せにします！絶対！ありがとうございます！！ (2019年10月19日 19時) (
レス) id: 94eb334c47 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - 夢主さん、頑張って!胸がギュってなるぅ・・・。凄く切なくなるけど、幸せなラストを待ってます!Hrryさん、頑張ってください! (2019年10月16日 22時) (レス) id: 949a14dbde (このIDを非表示/違反報告)
Hrry(プロフ) - 頑張ります！！今から分岐に向けてラストスパートです！！！ (2019年10月16日 17時) (レス) id: 94eb334c47 (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - 続編来ましたね！！Hrryさんの小説、大好きです！此れからも楽しみにしてます！無理しない程度で頑張って下さいね♪v(*'-^*)^☆ (2019年10月13日 21時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Hrry | 作成日時：2019年10月13日 15時
