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暗闇で踊り続けた ページ34

そうして私たちは6月13日のデビューにありつけた。

ティーザーもMVも公開して、どんな反応を得られるだろうか、どれくらいが私たちに興味を示してファンになってくれるのだろうか、良い意味でドキドキしてしっかり眠れない日が続いていたのも事実だった。



でも、やっぱり世の中そう上手くはいかないし、世間の反応は私たちの期待通りになんてなるわけもなかった。




そう、“紅一点”というまれに見るグループの体制はメンバーには受け入れられても、世間からは大きな肯定をえることが出来なかった。しかも、その世間というのには先輩グループだって、特に女性グループからの非難の目がひどかった。



なんであんな子があのグループにいるの。

まだ14歳なのに、、?

アイドルなんて出来るのかしら?

出てけよ、あんたのいる場所はそこじゃないでしょ、

というか、ヒップホップなんて出来るの?

防弾少年団って名前らしいよ、ダサくない?

何あの格好、変なの








ありとあらゆる罵詈雑言で埋め尽くされたまま、私たちは外の世界へ、汚いと揶揄される芸能界へと放り出された。

そのなかで一番標的となったのは何を隠そう私だった。

最も異質な存在で、同時に最も叩きやすい存在。それが私だった。




でも私が最も悔しいと、許せないと思ったのはテヒョンイオッパのことだった。



オッパは私と同じ非公開練習生として約2年を過ごした後デビューした。
私が罵られるのは、初め受け入れられないのは、はっきり言って自分では分かっていたことだ。

でも、オッパは違う。会社の方針で秘蔵っ子として暖めて、一種の話題作りにしようと思ったのだろう。結果は確かにファンには衝撃を与えたようだ。



一部の強烈なアンチを生んで。




もちろん、どのメンバーにもアンチなんて存在したのだろう。でもオッパのはあからさまだった。

人間誰しも、元々ある完成されたように思えるものに新たに何か変化があると、それに対して嫌悪感を抱く。異質なものを排除しようとする。特にその“元あったもの”に熱を上げていた人たちは。



私たちのような絆のある一心同体だと思っているグループにとって、一番こたえるのが「出ていけ、迷惑をかけてる」という言葉だ。


ありきたりなヘイトだろう。発している人にとってはそれ以上でもそれ以下でもない。もしかしたら深く考えずにただ出した言葉なのかも知れない。



それでも、その言葉を聞くと魔法がかかったように負の連鎖が始まるんだ。

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???(みなみ)(プロフ) - はじめまして(=・ω・)ノXフォローさせて頂きました (9月16日 12時) (レス) id: 38bc2a156b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MiiA | 作成日時:2021年2月28日 4時

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