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byBoA ページ13

[BoA side]

音楽が大好きな日本人の少女Aをたまたま私が名古屋で見つけてもう1年以上たつのかしら。

きっとこの子は芸能界の、特にアイドル界隈の良い面も悪い面も見て育ってきたでしょう。

私はこの子の歌声を聞いたときからこの子の可能性を信じていた。だから代表に頼み込んだの。この子を練習生にして唯一のアーティストになるのを私たちで見届けようって。

最初は戸惑い気味で私に諦めるように諭すような顔つきをしていた代表だけど、Aが歌う姿を見て自分もきっとその気になったみたいで。

あの頃からAはもう誰かを魅了していたことに気づいていないのかしら笑

でも少し私の予想とは違った答えが返ってきたの。

「この子はいずれ大きな存在になる。そしていつまにか周りをかすめてしまうだろう。
同じ女子のグループなんかに入れたら、彼女のせいで周囲は彼女しか見ない、いや、見えなくなるだろう。

君の要求は分かった。、、そして私からも条件がある。いいね？

一つ。彼女は普通の練習生と混じらせて練習させない。“普通”に慣れてしまっては困る。

二つ。作詞作曲も学ばせる。これは私の知り合いから外部に委託しよう。

三つ。いずれ彼女は男子練習生とともに練習し、彼らとともにデビューさせよう。

以上だ。このことは彼女に言ってはならないよ。」

衝撃を受けた。
そんなの、Aは辛く理解されない目にしか合わないだろうとしか予想できない。

BA「それはさすがに、、、Aはまだ幼いですし、逆に彼女を押しつぶしてしまうのでは、、」

代表「よく聞きなさい。彼女には音楽に携わることで輝くであろう才能と魅力がある。それは分かるね？そして、彼女のそれは一般人とは比べられないようなものだ。

彼女を手放すことも惜しいが、一般練習生として入れたところで野放しになってしまうのももったいない。

だからこの条件は譲れない。多少のつらい目はしょうがないじゃないか。君も分かっていることだろう。」

BA「...」

“普通”に慣れてはいけないって、つまりあの子が反抗して手放さないといけなくなることを認めないってことよね。

あの子が順従な自分たちの商品であるように、、

でも私はあの子をそんな風に押さえたくない。だから、今だけは、、、

BA「分かりました。ただ、条件があります。しばらくの間は私と同棲することを認めてください。」

A、いつか羽ばたきなさい。

もっと高くへ。

見守っているわ。