検索窓
今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:118,330 hit

先輩、ごめん ページ46

腕を開いて待つ萩原さんはもう既に泣いていて
その胸に動かすことも辛い体を私も泣きながら
飛び込んでいく。

「怒っていいよ、全部聞く、全部全部謝る
こんなこともう二度としない約束する、
だから、嫌いになっちゃヤダ。」

ワガママだろうがなんだろうが
もう知ったこっちゃあない。
プライドも意地も自制ももう知らない
しがみついてこぼれる涙を止めることもせず
ただ謝ってきらいになんないでって
繰り返せば抱きしめられている腕に力が篭もる

萩「なんだよそれ、なんだよそれ!!
嫌いなわけあるか!嫌いならここまで大事にしない、むしろ嫌われたって思ってた!」

「それこそそんなわけあるかって思う」

萩「無線機から聞こえたお前の悲鳴を聞いた時
美羽ちゃんが一人で泣いて出てきた時!!
お前を助けに行って血だらけのお前を見た時!
俺らがどんな気持ちだったか、わかる?」

ゆっくりと体を離されれば今度は後ろから
陣平さんに抱きしめられる

松「待つことしか出来なかった俺たちが
どんな気持ちで待っていたと思う?
情けないほど手足が震えたんだ、
生きていてくれとどれほど思ったか…
勝手にてめぇの命落とそうとしてんじゃねぇよ!!
勝手に死ねると思うな!!」


許可を取れと言う陣平さんに
降谷さんがなんでだよとツッコミを入れる。
怪我した左肩を優しく撫でてそのまま手を
繋いできたのはヒロさんで。

諸「俺達は遅れてきたんだが、
Aを救急車まで運んだ松田の血だらけの
服を見て、どう思ったかわかるか?
心臓がえぐられて息が止まるかと思ったよ」

酷く優しく笑う彼は笑みを浮かべたまま
涙を流した。
抉られて、なんてそんなわけは無いのに
彼の顔を見て私も心臓がえぐられたみたいだった。
ああ、こんな痛みを味わったのか。

降「医者がもう大丈夫だろうと言った時
それを聞いたこいつらがどんなだったかわかるか?
泣いて喜んだし、松田に至っては腰抜かしてた
そんくらい僕達はお前を大事にしてたんだ。
この話を聞いた時の僕達の気持ちがわかるか?
お前が勝手に決めたその決断を死ぬほど悔やめ
そして死ぬほど謝れ。僕達に。」

睨みつけるようにこちらを見て
いつもよりずっと低く感情的に声を荒らげた
零さんの瞳にも、じわりじわりと溢れる涙。

ただいま、先輩→←おい、後輩



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
124人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぽくぽ(プロフ) - なんでだろ、先輩はかわいいでガチ泣きした‥‥設定好きです頑張ってください! (2019年10月15日 0時) (レス) id: 9044165cab (このIDを非表示/違反報告)
Hrry(プロフ) - ほのかさん» 頑張ります!萩原さんトップバッターですね(*'ヮ'*) (2019年10月13日 14時) (レス) id: 94eb334c47 (このIDを非表示/違反報告)
Hrry(プロフ) - ぽこぽんさん» ありがとうございます(´;ω;`)その順番で書かせて頂きます!! (2019年10月13日 14時) (レス) id: 94eb334c47 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - 私もその順番希望です!今から読めるのを楽しみにしてます♪頑張ってください! (2019年10月13日 11時) (レス) id: 949a14dbde (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - 萩原さん、松田さん、諸伏さんの順でどうでしょうか?私はそんな順番で読みたいですね!参考までにしていただければ嬉しいです!頑張って下さい!楽しみにしてます! (2019年10月13日 8時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Hrry | 作成日時:2019年10月4日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。