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シューズの色からして、おそらく2年生の先輩だった。
しゅっとしていて、体つきから運動部に入っているのだろうと思う。
「かっこいいだけやなくて、なんか他にあったん?」
さっきの続きを促されていると気付いて、慌てて言葉を選ぶ。
A「えぇっと・・・うまく言えないんですけど。
バレーボールって、連続でボール触れないからルール上、絶対協力しないと勝てないスポーツだなぁって思うんですが。
他のスポーツと違って、一瞬しかボールに触れないのに、自分の体の一部みたいに操って・・。
うまく言えないんですけど、なんかすごいなぁって思いまして。
そこまですごい練習したんだろうなぁ、と」
うまく表現できた気はしないが、相手の反応が気になって、そろりと視線を向ける。
先輩の表情は変わっておらず、ただまっすぐにあたしを見つめ続けている。
「なるほどなぁ。
確かに一瞬で相手に繋げへんといけんからなぁ」
A「そうですよね。
あたしはチーム競技したことないんですけど、一瞬で相手につなげるパスを出すってすごいなぁって」
あの双子たちは、ただうるさいだけではないんだなぁ、とは言えなかったが、ただ素直に感心した。
「急に話しかけてごめんな。何組?」
A「1組です、
金髪の方の宮くんと、角名くんと同じクラスです」
「ふっ、金髪の方て。分かった、ありがとう」
あの先輩が最後に少しだけ崩した表情を見れて、少し得をした気持ちになった。
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智紀 りょう(プロフ) - 兵長大好き女子です!さん» わあぁぁぁコメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです・・・( ;∀;) そのお言葉でさらにやる気になりました!またぜひ遊びにいらしてください! (2023年2月4日 9時) (レス) id: bd4269a656 (このIDを非表示/違反報告)
兵長大好き女子です!(プロフ) - はじめまして!最近こちらの小説を読ませていただいたのですが、もう本当にめちゃくちゃ面白いです!更新頻度も高くてびっくりしています!お忙しかったりするかと思いますが、これからも頑張って下さい!更新楽しみにしています!(^ ^) (2023年2月4日 1時) (レス) @page48 id: 5923052a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:智紀りょう | 作成日時:2023年1月30日 17時