影山君と青城マネちゃん[HQ]

48*お邪魔してます ページ49

及川徹side


｢飛雄はよく泊まりに？｣

｢そうね。
うちはお父さんがほぼ居ないし、私も夜いない日もあるから飛雄ちゃん居てくれると安心かな｣


ママさんは総合病院の看護師って前に聞いたし、パパさんは会ったことないけどカメラマンで日本に居ない事も多いんだっけ？
家の中には家族写真もだけど、空や風景の写真が飾られている。

その中にチビな飛雄とAの写真もある。

少しして飛雄が来て、ママさんは飛雄のママと出掛け３人での夕食。
俺のこと意識してんのか変な顔した飛雄をからかえばAに注意されちゃう。


｢夕食来てもらっちゃったけど、何か用事があったんじゃないですか？｣


食後に皿洗いをしているAがカウンター越しに話し掛けて来て、今日発売の月刊バリボーを買いにコンビニに行く途中だったことを思い出した。


｢及川さんとコンビニ行くよ。
飛雄ちゃんも月刊バリボー買うんじゃないの？｣

｢あ、行きます｣

｢飛雄行くの？ならアイス買ってきて。｣

｢わかった。｣


すっかりAの家でのんびりしちゃったけど、そろそろお暇しないと。
まぁ、コイツら二人っきりにするのもなんか癪だけど…


｢そうだ、明日言われると思うけどGWは前半は学校で合宿だよ。
練習試合で東京の学校来たりもする。音駒…だったかな。Aは食事の準備とかしてもらう。｣

｢音駒？｣

｢なに？飛雄ちゃんの学校もそこと練習試合するの？｣

｢っス。｣

｢…まぁ烏野のことはどうでもいいから、さっさとコンビニ行くよ。
じゃぁAまた明日ね。ママさんにご飯美味しかったって伝えておいてね｣


Aの家を出て、なんでコイツはAの自転車押してんの？
帰り自分だけチャリで帰る気でしょ。


｢及川さんって今でもAのこと気に入ってんスね。｣

｢そりゃー俺の一番弟子だからね！
お前はちゃんと彼氏らしいことしてあげてんの？お互いバレー好きなのは分かるけど、バレーだけしてると愛想尽かされるからな。｣

｢…まぁ、はい。｣

｢お前さぁ…
家の学校だけでもA狙い結構いるからね。｣

｢…及川さんもっスか？｣


コイツのまっすぐ見てくる目が正直嫌いだ。
腹立つくらいまっすぐに自分は間違っていないと言いたげな目。


｢余裕こいてると貰うからな｣

｢それはだめです。
Aは俺のなんで。｣

｢…本当、腹立つ。｣


いつの間にか身長も伸びちゃって顔つきも男らしくなって本当腹立つ。

49*レクチャー？→←47*遭遇、突撃

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す