影山君と青城マネちゃん[HQ]

33*あいあい ページ34

Aside


震えた携帯には何ヶ月かぶりに飛雄からメールが来ていた。

[駅にいる。
チャリあったけど今どこいた？]


方向は逆だけどお互いが電車通学で勿論乗り降りする駅は一緒。
その先私は自転車だけど、飛雄は走ったり歩いたり。


駅に着き、丸っこい頭を探してればいた。
背が高いから他より頭飛び出てる。


｢とーびおっ！｣

｢うぉっ。｣


後ろから抱き付けば情けない声を出すも、回した腕をポンポンとされている。
なんか今すごく嬉しい…違うな、幸せかも。


｢ただいま。待っててくれてありがと。｣

｢おう、おかえり。
チャリあったからAの事だし、傘持って行ってねーと思った。｣

｢ごもっともです…｣

｢チャリどうする？
二人乗りで俺漕ぐから、お前傘持つか？｣

｢ん〜…近所なら良いけど警察に怒られちゃうから歩いて帰ろうよ。｣


飛雄が傘をさしてくれるからゆっくりと家までの道のりを一緒に歩いていく。
見上げれる横顔は夜ご飯のこと考えてそうだけど、悔しいくらい格好良くて困るじゃないか。


｢肩濡れてないか？ちゃんと中入れよ。｣

｢…うん。
そう言えばね、潔子さんとLI○Eでやりとりしてるよ。優しくていい人だね。｣


練習試合で連絡先を交換してから最初は緊張したけど、気さくに返信をくれとても楽しい。
そして美人！美人な人って見てるだけで元気になる！


｢…月島にたまには連絡しろって言われた。｣

｢ケイちゃんに？飛雄携帯苦手でしょ？
今日みたいに待ち合わせで使う時は連絡あると良いけど。｣

｢…山口にも、学校違うし、恋人なんだから近況とか報告しても良いんじゃないかって。｣


ケイちゃんの時はイヤそうに言ってるのに、山口君？は仲良い人なのかな？
その人が入れてくれたらしく飛雄の携帯にはL○NEのアプリが入ってる！

及川さんなんか用ないのに画像送ってきたりするし、国見とか花巻さんとはよくやりとりしている。


｢なら私も飛雄にメッセージ送る！｣

｢おう！｣


どんなメッセージが来るのか楽しみかも。
ケイちゃんと山口君に感謝！
あとでお礼しなきゃ。

ふと視線を感じ見上げれば、眉間にシワ寄せてる…


｢…なに？え、こわい。｣

｢なんかAの匂いじゃねぇ。｣

そう言うなりくんかくんかしてて、相変わらず本能の赴くままだねーってスルーしていた。


｢あ!!｣

｢あ?!｣

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