影山君と青城マネちゃん[HQ]

18*いってらっしゃの… ページ19

Aside


アラームの音で目が覚める。
寝起きが良いのは自覚していて、起きてすぐお肉も生モノも食べれる自信もある。
…大食いな方だけどマネージャーだとそこまでカロリー消費出来ないから、食べる量減らして徐々に胃袋小さくしていかないと。

いつもより視界が低いと思えば、飛雄の布団に寝てる。
そして残念なことに昨日の夜の事を覚えている。


｢俺だって一応男、か。
じゃあ何かしてくれるんでしょうか？｣


隣で寝てる飛雄は口ムニャムニャしてて、それでいて人のお腹に腕を回しているもんだから起き上がれない。

…きっと誰も知らないでしょ？強気でバレー馬鹿の影山飛雄が週末になると彼女の家で寝泊まりしてるなんて。きっと想像できないでしょう。
無駄な優越感に浸りつつも、今日も練習試合あるから準備しないと。


｢朝だよ！
速攻の練習しに行くんでしょ？｣

｢…練習、行く。｣

｢おはようのチューは？｣


まだボケボケしてることをいい事に唇をとんがらせて向ければ、ボケボケの顔してチューしてくるからAさん少し驚いてしまうしドキドキしてしまうじゃないですか。

それでもまだねむそうな顔でいるから、腕を引いて洗面所に連れていき並んで顔を洗う。
顔を洗えばいつもの飛雄に。

朝ごはんを食べにリビングに行けばお母さんがもう仕事に出るところ。

｢A、飛雄ちゃんおはよう。
お母さん今日早番だからもう行くわね。戸締まりお願いしま〜す｣

基本お父さんは居ないからお母さんとの二人暮し。居ないって死んでる訳ではないよ？単身赴任で半年に1回帰ってくるか来ないか。


二人でご飯を食べ…

｢それしか食わねぇの？｣

｢…食べる量減らしてる。
中学と違ってそんなに動かないから太るし。｣

｢ウエイトが増える分Aのスパイクに重みが増すだろ？｣


首を傾げて不思議そうな顔するけど…
バレーの事しか考えてない飛雄にダイエットしようと考えてる乙女心なんてわからんだろう。




｢じゃ行って来る。｣

｢頑張ってね。｣



変な顔で、いつもみたいに唇尖らせて動かないから忘れ物かな？って首を傾げてれば、舌打ち…！！


｢おい。｣

伸びてきた手に後頭部押さえられ…
触れたのは一瞬で。



「行って来る｣

｢好き、いってらっしゃい！｣

何事も無かったような顔で家を出ていくけど、耳赤いよ…
朝から好きしか溢れてこない。

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