【HQ】乙女ゲームじゃあるまいし！【オールキャラ】

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「はいはいストップ〜」


場違いなほど気の抜けた声に勢いよく瞼を押し開ける。

同時に肩をぐっと引かれて後ろに3歩くらい下がった。目の前には明らかにキスする気の牛島さんの顔。うわ綺麗。絵画かよイケメン万歳ありがとう。

違くて。

「あ、ありがとうございます天童さん……！危なかった……」

天童さんが私を引っ張ってくれてなかったら今頃。ああ顔熱くなってきた！落ち着け私！

「んーん。もしかしてお邪魔だったかな〜、なんて」

「そんなことないです！！！！」

「うわすごい勢い。うそうそ。そんな真っ赤になって否定しなくても平気だよ〜」

からかわれている。でも言い返すことも言い訳することもできずに私は黙り込んだ。

待てよ。菅原さんのときにも確かこんなことあったよね。体が上手く動かなくてされるがままになって……みたいな。やっぱりこれアプリの仕様なのかな。えっじゃあ私これ全員攻略するまでやるの？無理だわ心がしぬ。

「鬼畜ゲーめ！！！」

「えっいきなり何！？」


モヤモヤを吹き飛ばそうと叫んだら天童さんを驚かせてしまった。ホント申し訳ない。土下座。

……いや居るのかもわからない他の攻略対象のことなんて気にしててもしかたない。まずは牛島さんをクリアしないと何も始まらないんだから。ファイト私。気合いを入れろ。熱くなれよ。


「……よし！天童さん、牛島さんのことガッチリ押さえててください！」

「やっぱり若利くんのこと猛獣かなんかだと思ってない？」

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