【HQ】烏野の「姫烏」17 (ページ18)

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どう思った？ 7 ページ18

後ついでに本当いつもどこを見てるんだと呆れてしまう。これがお年頃の男の子、というやつなんだろうか、と一瞬思ったけど徹くんは残念な事に下心がそれなりに……いや大分ありそうなのでより残念感が増す。徹くん、損だな……

「あ、そういえば徹くんは目元大丈夫そうだね。すっかり元通り」
「ん？ああ、そうだね。……そういうAちゃんは少しまだ赤いかな。俺や岩ちゃんよりも冷やしてた時間が短かったもんね、Aちゃんこそちゃんと冷やしとかないとダメだったのに。今日、どっちの結果でも泣いちゃうんじゃない？」
「う、た、確かに」

徹くんの目元の話から自分の目元の話になると、徹くんの言葉に確かに今日の結果がどっちであっても確実に泣いてしまうだろうし、ちょっと失敗したなあと言葉に詰まる。今日は昨日の分も含めて目元を冷やさないといけなさそうだ。

「どっちが勝っても腹が立つし、どっちも応援はしないけど。……Aちゃんがいるんだから烏野は負けないんじゃないの。どうでもいいけど。でも無様に負けてAちゃんを悲し泣きさせたらあいつら絶対許さない」
「徹くんらしいよね……」

不貞腐れたように呟かれた言葉に思わず苦笑してしまう。けど、徹くんからしたら一晩経って少しは落ち着いたとは言えど、決勝戦の話はしんどいだろうと思うのに自分から出したのには少し驚きを覚える。

「ちゃんと言っといてね、負けたら全員俺のサーブの的だって」
「言わないよ！うちの大事な烏さん達を的にしないで下さい」
「っくぁー！うちの大事な烏さん！！腹立つな～！！」

腹立たしげにソーセージにフォークを突き立てる徹くんにやれやれと溜息をついては、そんな会話を繰り返しながら暫くして朝食は終了した。

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「じゃあ行ってきます、家出る時は戸締りだけよろしくね」
「はいはい。行ってらっしゃい───あ」

玄関先で軽く挨拶をして、家を出ようと徹くんに背を向けたその瞬間。徹くんが小さく声を上げたかと思いきや、出て行こうとした私の身体を背後から引き寄せた。それに驚いて振り返ろうとした途端、首元に徹くんの顔が埋められる。そして。

「───っ！？」

ほんの僅かな痛みが走ると共に解放された。驚いて首元を押さえて徹くんを振り返ると、それはもう爽やかな笑みを浮かべている。

「はっ？えっ……？？」

一体今何が起こったのか。困惑した表情を浮かべて徹くんを見ていると、その爽やかな笑みのままに徹くんが言った。